死んでしまった母猫のそばで鳴く子猫…「動物を飼う、飼わない」で夫婦げんか中に保護 ぽてぽて歩く姿に「家族になろう」→立派に成長
2021年10月29日、すでに息絶えた母猫のそばにいる子猫が保護されたのは、偶然のことでした。生後推定半月。飼い主さん(@matsuko_chako)の夫は、仕事中、その小さな鳴き声に気づいたといいます。一体、どのような状況だったのでしょうか--。
■自ら足に登ってきた小さな子猫
ソラくんを最初に見つけたのは、配達の仕事をしていた飼い主さんの夫でした。ある日、配達先の家の横にある茂みから、小さな猫の鳴き声が聞こえてきたといいます。
「茂みから小さな猫の声がしました。気になってのぞいてみると、亡くなった母猫のそばで子猫を見つけたそうです。少し近寄ってしゃがみ、声をかけると、すがるように主人の足に登ってきたと聞きました」
子猫には汚れやけがも見られず、必死に助けを求めている様子だったことから、飼い主さんの夫はそのままにしておけないと判断。意を決して保護しました。
その後、すぐに連絡を受けた飼い主さん。しかし、当時は動物を飼うことに不安があり、反対していたといいます。
「もともと主人が動物を飼いたいと話していたのですが、私は育てる自信がなく反対しており、1週間ほど前にけんかをしたばかりだったんです。仲直りをした数日後、猫を保護したと連絡を受けました。当初は『職場で飼い主を探す間だけ預かりたい』という話だったので、とりあえず連れて帰っておいで、としぶしぶ了承しました」
■小さな綿毛のような子猫との暮らし
飼い主さんの夫は、近所の猫飼いの方から借りたキャリーにソラくんを入れて帰宅しました。
「キャリーを開けると、両手に収まるほどの小さな綿毛のような子猫が、そろりそろりと出てきました。弱っている様子はなく、ポテポテと歩き、抱っこするとおとなしく膝の上にいたり、体をよじ登ったり…本当に保護したばかりの子猫なのかと思うほどきれいでした」
その後、動物病院へ連れて行くことに。受付で名前を尋ねられたことで、「この子はもう家族になるのでは」と考えるようになったといいます。
「ご飯やトイレのお世話をし、いっぱい遊んであげるうちに愛着がわいて…家族の一員になりました」
飼い主さんにとって猫と暮らすのは初めてで、わからないことばかりでした。ミルクの与え方に悩み、きちんと飲めているのか心配になることもありましたが、猫と暮らしている友人知人の支えが大きな助けとなりました。
「アドバイスをもらったり、猫用品のお裾分けをしていただいたりして本当に助かりました。夜、寝るときはどうしようと思いましたが、いつのまにか主人のそばを寝床にするようになっていましたね」
ソラくんはトイレも順調に覚えてくれましたが、思わぬハプニングもあったそうです。
「猫砂を用意した際に一度だけ、間に合わなかったのか、こたつの中で粗相をしたことも。今ではいい思い出です」
小さなソラくんにとって、日常のすべてが目新しく、興味津々。その無邪気な行動に、思わず笑みがこぼれることもあったといいます。
「私たちのご飯に手を突っ込んで、肉球の跡がついたときは笑ってしまいました」
■我が子のような存在に--甘えん坊になったソラくん
現在、ソラくんは4歳となり、体重は6kgを超える立派な体格に成長しました。
「他の猫ちゃんより体が大きく、病院の先生からも『この子はもともと体格がいい子だね』と言われました。とてもわがままさんで、ニャーニャー言って遊びを催促したかと思えば、数分で飽きて、また催促してきます」
ご飯の時間になると、「まだ?」と言わんばかりにお茶碗の前で待つというソラくん。ご主人の膝に座りたがるなど、甘えん坊な一面に夫婦そろってメロメロのようです。
「私が夜更かししていると、わざわざ寝室からやってきて、『まだ起きてるの?』と言わんばかりの顔で見に来ます。ソラにとって家猫になることが幸せだったのかと考えることもありますが、元気にご飯を食べ、たくさん寝て走り回っている姿を見ると、保護して良かったと心から思います」
今では、飼い主さん夫婦にとってかけがえのない存在となったソラくん。最後に、飼い主さんはソラくんへの思いをこう語ってくれました。
「ソラには、『うちの子になってくれて、ありがとう。これからもたくさんの時間を過ごしていこうね。そして、たくさんたくさん長生きしてほしいな』と伝えたいですね」
(まいどなニュース特約・梨木 香奈)
