アナウンサーが上梓”言いかえコトバ”の作法本が発売2日で重版! 言葉の失敗を防ぐ臨機応変な数々の言い換え
「もっと違う言い方があったかも…」「あんなこと言わなけりゃよかった…」
言葉の上での失敗を後悔している方は多いのではないだろうか。
そんな方は必見。今、Instagram上で大きな注目を集めているのはR:LINKs代表でアナウンサー、研修講師の釜本莉奈(かまもと・りな)さんによる"言いかえコトバ"のレクチャー動画。
「遅れないように来てください」なら「余裕を持ってお越しください」、「ミスのないようにしてください」なら「丁寧に進めてくださいね」、「忘れないでくださいね」なら「しっかり覚えておいてくださいね」という具合に、これまでNHKや民放で言葉を仕事にしてきた釜本さんならではの臨機応変な言いかえの数々。
たしかにちょっと相手に寄り添って言い換えるだけで、受ける印象は大きく異なってきそうだ。
釜本さんにお話を聞いた。
ーー言葉や伝え方を意識するようになったきっかけは?
釜本:私が最初に言葉について意識するようになったのは、小学6年生の時です。私は家庭の都合で小学校を2回転校しているのですが、最後に通った小学校には4年生の時に編入しました。地元奈良では有名な私立の進学校で、高校卒業まで通う人がほとんどです。それまで公立の小学校でのびのびと育っていた私には、クラスや保護者の雰囲気が異世界のように感じられ、毎日気を遣って、とても疲れていました。
そんな時に、浜崎あゆみさんの歌と出会いました。浜崎さんはご自身で作詞を手掛けていらっしゃいます。浜崎さんの紡ぐ言葉の美しさや力強さに感動し、励まされ、救われました。孤独な気持ちだった自分に寄り添ってくれているようで、学校から帰ったら疲れを癒すようにずっときいていました。
「心からの言葉はこんなにも人の心をゆさぶり、救うんだ」と感動したことを今でも鮮明に覚えていて…。ただ、当時は将来自分がアナウンサーや記者、講師の仕事をして言葉についてお伝えするようになるとは全く想像していませんでした。
ーー会話する上で心掛けていることは?
釜本:私は元々、思っていないことは言えないタイプで、また適当に流しておけばいいような話でもそれができず「今のってどういう意味ですか?」と真顔で相手にたずねて「怖い」と言われるなど、器用な性格ではありません。それで場の空気を凍り付かせてしまったり、友人と疎遠になったりと苦い経験もしてきました。
放送局に就職し、これまでに3000人以上の方に取材をさせてもらったのですが、ある日「感情は自分だけのものだけど、言葉は皆のものなんだ」と気が付きました。イライラした時こそ自分の感情が優先されてしまいやすくなるので、そんな時には視点を変えて「なぜ私は今、こんなにもイライラしているのか」を考えるようにしています。自分の気持ちを言語化できると不思議と気持ちも落ち着いて、相手に寄り添った言葉で伝えられることも増えてきました。試行錯誤の毎日ですが、考え続けて挑戦することがきっと大切ですよね。
ーー言葉に関する投稿を始めた経緯を。
釜本:普段、コミュニケーション講師として企業や大学で登壇するのですが「こんな時なんて言ったらいいか分からない」というご相談をたくさんいただきます。コミュニケーションは一発勝負。修正はできてもやり直しはできないので難しい。これまでの経験の中で選ばれ続ける人の言葉には法則があることに気が付きました。
自分自身が悩んできたからこそ、想いに共感してくださる方と一緒に言葉を考えていけたらいいなという想いで、私がこれまで出会ってきた「選ばれ続ける人たちの言葉」を紹介する投稿をはじめました。
ーー2月25日に『選ばれ続ける人だけが知っている 言いかえの作法』(日本能率協会マネジメントセンター)を上梓されました。
釜本:いつもSNSで投稿を見てくださっていた出版社の方から、「これまでの言いかえを本にしませんか?」と昨年春に連絡をいただいたことがきっかけでした。これまでSNSでは1000フレーズ以上の言いかえを紹介してきましたが、この本ではその中でも特に反響があった300フレーズを7つのシーンに分けてお伝えしています。
ただ、言いかえの本はすでにたくさん出ていますよね。だからこそ私が本を書かせていただくのであれば、「こんな時はこうしましょう!」というスタンスの本は絶対に出さないと最初に決めました。言葉はその人自身の考えや価値観をあらわすものなので、正解不正解はないと思っていて…。
私の本では、言いかえのビフォーアフターでいう、ビフォーの言葉に込められた背景や想いに寄り添うことを徹底的に意識しました。そして、その想いの中に込められたポジティブな要素を読者の方と一緒に考えていくつもりで書きました。
この本、実は3分の1くらい原稿を書いた段階で、転職に伴い編集者さんが急遽変わられたんですよね。初めての執筆ということもありよく分かっていなかったのですが、後から聞くと、編集者さんが途中で変わると大変なことも多いようです。ただ、今回の場合、新しい編集者さんも大きな愛を持ってこの本と向き合ってくださり、おかげさまでとても素敵な1冊に仕上げていただきました。2人の編集者さんに本を作っていただけるなんて、なかなかできない経験だと思うので、贅沢な経験をさせていただいたと思っています。
おかげさまで読んでくださった方からは、「言いかえを知れることはもちろん、自分の軸を持って生きていくことの大切さに気付ける本でもあります」と言っていただけています。今回出版した本が、真っすぐで、つい頑張りすぎてしまう方の情熱の灯りを守れるような、お守りのような1冊になれたら嬉しいです。
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釜本さん初の著書『選ばれ続ける人だけが知っている 言いかえの作法』(日本能率協会マネジメントセンター)は発売2日で重版される大反響。Instagramの動画を見てご興味を持った方はぜひ書店やAmazonなどの通販サイトでお求めいただきたい。
釜本莉奈さんプロフィール
奈良県宇陀市出身 2013年にコミュニティテレビこもろに入社。 2014年からは奈良テレビに入社しアナウンサー、記者を担当。2017年、NHK岡山放送局に移籍。夕方のニュース番組「もぎたて!」でキャスターを務める。2019年の退社以降はR:LINKs代表、フリーアナウンサーとして活動している。
(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)




