50代男性、保育園に匿名クレーム「不審者のように扱われて気分が悪い」 保育士の行動は適切だった?
「保育園に匿名のクレームが入りました」
そんな書き出しの投稿がXで注目を集めている。投稿したのは保育士のかえるさん(@kaeruZangyo)。公園で園児を遊ばせていた際、50代くらいの男性から“匿名のクレーム”が入ったという内容だ。
きっかけは、公園での何気ない出来事だった。
■公園のベンチにいた男性 園児が自然に近づき…
当時、園児たちを連れて公園を訪れていたかえるさん。保育士として、公園に入る際はまず「誰がいるか」を確認するという。
「場所は公園のベンチです。公園で遊ぶ際はまず周囲を確認するので、入ってすぐ気づきました。他にも数名の方がいました」
その中の一人、ベンチに座っていた男性のもとへ、園児の一人が自然に近づいていった。
「人に興味を持つ子で、人を見つけると自然に近づくんです」
普段なら、地域の人が保育士と目を合わせ、挨拶や世間話をしながら交流が始まることも多い。しかしその男性は目線を合わせることがなかったという。
「大人と話すのが苦手な方もいると思います。本当に失礼のないように、自然に離れました」
男性には「こんにちは~(お邪魔して)すいません」と声をかけ、園児には「みんながいる方であそぼうね~」と促した。あくまで“自然に距離を取る”対応だった。
■届いたのは「不審者扱いされた」との電話
そして、すぐ当日の午後、園に電話が入った。
「不審者のように扱われて気分が悪い。あの保育士の対応は残念だ」
匿名でのクレームだった。電話を受けたのは、かえるさん本人。
「刺激すると良くないと思い、できるだけ丁寧に謝罪しました」
公園の周囲には複数の保育園があり、外見だけではどの園か分からないという。つまり、相手は園を特定して連絡してきた可能性もある。かえるさんは投稿の最後にこう記した。
「直感ですぐに離れて正解でした」
■「判断は適切」多くの共感の声
投稿にはさまざまな反応が寄せられた。
「保育士さんの判断はとても適切だと思います」
「園児の安全が最優先」
「怒ってクレームを入れる時点で不審に感じる」
一方で少数ながら、「何もしていないのに不審者扱いをするな」という意見もあった。かえるさんはこう話す。
「確かにそう思われる気持ちも分かります。ただ、今のご時世だとどうしても安全側に倒すしかない点をご理解いただければ」
■保育士が公園で意識していること
園外活動では、常にさまざまな危険を想定しているという。
「危険な場所、ハチや毛虫などの虫、ガラスなどの危険物を認識し、近づかないように注意しています」
もちろん、地域との交流も大切にしている。
「基本的には見守ることの方が多いです。一緒に遊ぶ様子を見守ることもあります」
今回の投稿が「交流しづらい」と受け取られてほしくないとも付け加えた。
■ “安全側に倒す”という選択
近年、各地で不審者情報が頻繁に共有される中、保育現場ではより慎重な対応が求められている。
「何も起きなかったことが一番。でも、何かあってからでは遅い」
投稿をきっかけに浮かび上がったのは、子どもの安全と地域との共存の難しさだ。公園という開かれた場所で、どこまで警戒するのか。保育士の“直感”は、過剰なのか、それとも必要な判断なのか。議論は続いている。
(まいどなニュース特約・渡辺 晴子)



