自衛隊「明朝、航空機を並べた撮影計画作って」戦闘機パイロット「ワカリマシタ」高精度シュミレーション図を大公開
航空自衛隊 中部航空方面隊司令部の公式X(@jasdf_cadf)で、広報担当者で戦闘機パイロット「ジオスさん」が久々に放った投稿が話題を呼んでいます。それは、入間基地で行われた航空機をずらりと並べた写真撮影、通称「エレファントウォーク」の裏側に隠された、驚くべき緻密な計画と意外なツールの活用術でした。
■「明日の朝まで」という無茶振りから始まった
ジオスさんは前任地の築城基地で、飛行隊で戦闘機に乗りながらイラストを描いていました。
事の始まりは、2025年4月。入間基地の広報班からジオスさんの元へ一本の電話が入ります。内容は、退役した名機「C-1輸送機」を先頭に、基地所属の航空機を並べた記念写真を撮りたいというもの。しかも締め切りは「明日の朝」。連絡を受けた時点ですでに午後4時でしたが、ジオスさんは「ワカリマシタ(いつものパターンだね)」と腹をくくるしかなかった。
■0.1メートルへのこだわりと「MMD」の転用
今回の撮影で最大の難関は、機体のサイズ差でした。手前に大きなC-1を配置し、後ろに小型機を並べる場合、距離が近すぎると後ろの機体が隠れ、離しすぎると写真がスカスカに見えてしまいます。しかも、滑走路を長時間ふさぐことはできないため、撮影のために使えるのは約1時間ほど。
そこでジオスさんが取り出した「秘密兵器」が、なんと3DCGソフト「MMD(MikuMikuDance)」でした。本来はキャラクターを踊らせる用途で知られるソフトですが、ジオスさんはこれを「撮影シミュレーター」として活用しました。
・既存のデータを加工してC-1やU-4などを再現
・太陽の位置による影の長さまで計算
・レンズの画角を考慮し、機体が隠れない配置をシミュレート
驚くべきことに、その計算単位は「0.1m」。もはや芸術の域に近い、執念のデジタル計算が行われたのです。
■デジタルを現実に変えた「コロコロマスター」の存在
撮影当日、滑走路を閉鎖できる時間はわずか1時間ほど。ジオスさんの緻密な計算を現実のものにしたのは、現場の職人技でした。距離測定用のコロコロ(メジャー)を使い、シミュレーション通りに航空機を誘導する担当者、「コロコロマスター」が大活躍。その結果、一箇所の微調整も必要なく、全ての機体が計算通りピタリと配置されました。デジタルによる徹底した事前準備と、現場のプロによるアナログな職人芸が見事に融合した瞬間でした。
投稿を見たユーザーからは、「制作秘話を知れて嬉しい」「完璧な仕込みで尊敬します」「想像以上に緻密な計画」などの声も寄せられている。




