最低限の仕事しかしない、コミュニケーションも避ける…職場の「静かな退職者」どう思う?【漫画】
従業員全員仕事に対してモチベーションがあり、お互いの仕事を尊重しながらも補い合える環境…というわけにはなかなかうまくいかないのが職場というもの。仕事に対して色々な考え方の人がいるのは当然ですが、それにしても「あまりにも最低限の仕事量を狙いすぎていない??」という雰囲気を醸す人が同僚にあたると大変ですよね。
今回はそんな最低限の仕事しかしない、いわば「静かな退職者」について率直な賛否のご意見をきいてきました。
■会議は発言しない、後輩を手伝わない、コピー機が不調でも放置、それなのに
Aさん(関東在住、30代、インサイドセールス)はIT企業で自社サービスを利用する顧客からの問い合わせやオプション申込受付に、電話やメール、チャットなどで対応する部署で業務を担当しています。
派遣スタッフや契約社員の教育研修を担当したり、マーケティングや営業など他部署からのヒアリングやデータの集計依頼なども行ったりと、なかなか忙しい部署なのだとか。
そんな部署に昨年他支社から移動してきた自分より一回り上の女性社員が「静かな退職者」状態のまま過ごしていているのだそうです。
始業時間ギリギリに出社してすぐに私物のイヤホンマイクをつけて入電対応以外の時間もつけっぱなし、他部署のスタッフに「ちょっといいですか?」と呼びかけられても目を合わせることもなければ、ランチに声をかけても「お弁当持参なので」と一切応じることもなく…。
上司が面談で「もう少し協調性と積極性を出そう」と声をかけても「インサイドセールスとしてのKPIは全て指標をクリアしていますし、依頼された残業もこなしていますが…」と歩み寄る気配はないとのこと。
Aさんはじめ、部署のほとんどのスタッフは「いくら『目標は達成してるから』と言っても、就業規則や目標に上がってこない仕事ってありますよね?コピー機やコーヒーサーバからエラー音が鳴っていても無視、忘年会も欠席、昨日は新人に質問されて『他の人に聞いてくれる?』って言ったんですよ!?正直こちらのモチベーションに影響します!」とイライラしている状態です。
このまま放置するか、イライラをのみ込んで働きかけていくか、部署でも意見が割れているそうで、なかなか決着がつかないかもしれません。
■「じゃあそれ僕がやりますよ」で評価UP!むしろ引き立ててくれてありがとう
Bさん(関東在住、20代、営業)の会社は20年以上前に年功序列な給与テーブルを廃止し、職能給と成果報酬で給与が決まる給与体系になっています。
とはいえ、コツコツ真面目に業務に取り組んでいれば多くの職員は目標を達成できることもあり、極端に報酬が下がるようなことは滅多に起こりません。
そんな環境ですでに「静かな退職者」状態になってしまったのが、Bさんより1年後に入社したCさんです。Cさんは自分の営業成績につながることには取り組むけれど、それ以外の問い合わせ対応や先輩へのヘルプには一切動かず、メンバーとコミュニケーションを取るのも避けているように見えるそうです。
「正直、営業成績では僕とCさん、そこまで大きな差はないと思います。でも僕の評価が結構いいのは、Cさんがやらない雑用やヘルプを『僕やっておきますね!』って対応しているからじゃないかなと。相対的に、頑張っているように見えるというか。むしろCさんがいることで楽をさせてもらっている気持ちなので、ありがたいと思っています」
Bさんのように割り切れば、悪くないことのようにも思えるのですが…。
■職場に「静かな退職者」がいると、周囲の幸福感は低い
株式会社リクルートマネジメントソリューションズ「働く人の本音調査2025」によると、「仕事に必要な最低限のことだけを行い、それ以上は行わないという状態」にいると感じている人は、いると感じない人に比べて統計的に有意に幸福感が低いとレポートしています。
周囲への悪影響にどのように対処するか、管理職に必要な視点になるかもしれません。
【参考】
▽株式会社リクルートマネジメントソリューションズ-「働く人の本音調査2025」
◆沼田 絵美(ぬまた・えみ)人材業界や大学キャリアセンター相談業務などに20年以上携わる国家資格キャリアコンサルタント。




