【漫画】仲が悪いわけではないが…ほとんど会話を交わさない夫婦 心地よい沈黙?でも楽しそうに話す別の夫婦がちょっとうらやましい

夫婦の形は、十組あれば十通り。結婚して気づけば20年、子どもたちも手がかからなくなり、育児や家事の共同作業も少なくなると、その途端、夫婦間の会話は減ります。周りの夫婦が楽しそうに旅行したり食事したりしているのを見かけると、「うちは大丈夫なのかな?」とふと胸の奥がざわつくこともあるでしょう。

会話の少ない夫婦の沈黙には、実はそれぞれに理由があるようです。

■沈黙は不安? それとも絆の証?

休日の昼下がり、Mさん(40代・結婚18年)夫婦は、子どもの習い事の終了時間まで少し時間があったため、近くのカフェで待つことにしました。滞在時間はわずか30分ほど。いつもはどちらかが子どもの習い事の送迎をしているため、一緒に出かけることはありませんでしたが、その日は習い事のあと、予定があったため、夫婦で出かけていました。Mさん夫婦はカフェの丸テーブル向かい合って座りながら、ほとんど会話を交わしませんでした。それぞれがスマートフォンを操作し、ときおりカフェラテを口に運びます。

決して仲が悪いわけではありません。むしろ、その沈黙は穏やかで、無理に話題を探さなくてもいい関係性が心を落ち着かせている気さえします。

ただ、ふと隣の席を見ると、同じ年齢層の夫婦が笑顔で会話をしています。Mさんの胸に、小さな違和感が生まれた。「あれ、うちはこれでいいのかな?」

Mさん自身はとてもおしゃべり好きです。しかし夫はいつも彼女の話を軽く受け流すのです。今日起きた職場での出来事を話しても「そうなんだ」と短く返されるだけ。反応が薄いからこそ、話す意欲も次第に薄れていったのかもしれません。

「話しても、どうせ興味ないんだろうな」と思うようになり、夫婦の会話は自然と減っていきました。気づけば、沈黙が当たり前、それならスマホで情報収集するほうが有益という考えになっていったのです。

一方、Yさん(50代・結婚22年)は、夫と中学生になった次男の文化祭に出かけました。Yさんはもともと話し好きな性格。学生時代から友達も多く、誰とでも打ち解けるタイプでした。しかし、関西出身の夫に話をしても、「それ、オチあるの?」とか「話が長い!」「オチが見えてる」と、いつも途中で突っ込んでくるのです。新婚当初こそ笑って受け流していたものの、次第に「せっかく話しても茶化されるだけ」と感じるようになり、話すこと自体が面倒になってしまったのです。

夫に悪気はありません。関西的なツッコミ文化の中では自然なやり取りだったのかもしれないのですが、Yさんにとっては会話のたびにダメ出しを受けているような気持ちになってしまったのです。

文化祭当日、夫婦で校内を歩いたものの、会話はほとんどありませんでした。人混みの中ですれ違う家族は楽しそう。小さい子ども連れのファミリーはにぎやかで微笑ましく、去年までは次男が夫婦の会話のかすがいになっていたことを実感しました。

「他の夫婦はもっといろいろ話しているのでは?」と心の中でつぶやきながらも、周囲を気にしながら、沈黙に耐えていました。長年の積み重ねの中で、言葉を交わさないことに慣れてしまっていたのです。

■沈黙=不仲、とは限らない

沈黙が長く続くと、相手の感情の変化や小さなサインを見落としやすくなります。

夫婦間の会話が減ることで、お互いに「もう夫(妻)は自分に関心がないのかも」と感じてしまうこともあるでしょう。

しかし、実際には互いに干渉しすぎず、安心できる距離を保てる関係もあります。

沈黙そのものが「信頼」の形になることもあるのです。

長年連れ添った夫婦は「共感的沈黙」と呼ばれる状態があるとも言われます。言葉を介さずとも、表情やしぐさで相手の気持ちを読み取れる関係です。ただ、その静けさが「諦め」や「無関心」になると、関係の冷え込みはあっという間に進みます。

■「話してもムダ」が積もるとき

MさんもYさんも、本来は明るくておしゃべりが好きなタイプです。

それでも、反応が淡々としている夫には、話す意欲を失い、沈黙が習慣化してしまいました。「話しても仕方ない」と思う時間が積み重なり、やがて会話の減少という形で表れていくのです。

沈黙は喧嘩のような大きな衝突を生まない分、気づきにくい。けれども、気づいたときには、心の距離がじわりと広がっていることもあります。

会話をやめた瞬間から、相手への興味が少しずつ薄れていく──それが沈黙の怖さでもあります。

◇   ◇

あなたはパートナーと「会話」してますか?

▼50代・女性・専業主婦

そういえば、主人とは話すのも面倒なので、大切なことはLINEでやり取りしています。そうすることで「言った」「言わない」を明確にできるので、衝突も少なくなりました。

▼40代・男性・会社員

女性の会話って、まとまってなくて長いのは事実ですよね。疲れて帰ってるのに、要件がなにかわからない会話を聞くより、ゲームしたいです。

▼30代・独身女性・編集職

うちの両親も、基本的には静かな夫婦なのですが、父が母に少しでも言い返すとそこから喧嘩が止まりません。面倒くさい口げんかがずっと続いています。

▼40代・女性・事務職

普段夫とは会話があまりないので、ちょっとした出来事を共有するつもりで話してます。夫のリアクションは薄いけど、「話すこと自体」に価値があるかなと思ってます。それが日常なので、沈黙の中に「安心」があるのか、「諦め」があるのかで夫婦関係は違ってきますね。

(まいどなニュース特約・松波 穂乃圭)

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