我が子のための活動のせいで、我が子の活躍が見られない!? 教員の働き方改革→「業務の地域連携」でPTAが負担しているアレコレ【漫画】
教員の働き方改革が叫ばれる今、これまで教員が担ってきた業務の一部を外部や学校職員、PTAなどで分担していこうという動きが進んでいます。
そんな背景があっての「こんなところでPTA」な活動について、具体的にお話を集めてきました!
■「旗振り」以外にもこれだけの当番があるなんて!
Aさん(関西在住、30代、パート)の子どもたちは小学校5年生・3年生・1年生の3兄弟です。
一番下の娘がやっと小学校に入学して、少し楽になるかなと思っていたのですが、ひとつだけ「むしろ大変」になってしまったことがあるそうです。
それがPTAを経由して学校から依頼される「お手伝い」参加が、子どもの人数分必要になることなのだとか。
数年前にPTAの加入のお知らせに「任意」と記載されるようになり、全体で10人程度の役員は希望者のみが選出され、一般会員はいわゆる「お手伝い」に子ども1人につき3回参加すればよいことになりました。
・朝の通学路見守り
・学校カーテンを一年に一度丸洗いする
・夏休みのプール開放日の監視員
・運動会のテント立て
・地域のお祭りの屋台運営
・校区の大型マンションの新聞段ボールごみの回収を担当
・運動会や授業参観の入校管理
これらはその「お手伝い」リストのほんの一部。ひとつひとつのお手伝いは1時間~3時間程度の負担で、当初はそこまで大きな負荷ではないと考えていたそうです。
この仕組みが始まってからじわじわと学校から依頼される項目が増え、さらに新入生が少なくなってきたこともあり、最初は1人につき2回だったお手伝いが3回に。子どもが3人在籍しているAさんは年に「9回」もお手伝いに参加しなければならなくなりました。
「ひとつひとつはそこまで負担になるものではないですが、カーテンはクリーニングに出した方がいいのではとか、なんで住んでもいないマンションのゴミステーションを片付けてるんだろう?とか、運動会や授業参観の受付をしているよりも自分の子どもを見に行きたいんだけど…という不満はあります。もし来年ひとり4回になったらと思うとイヤですね。今はやる気がある熱心な人だけがPTA本部をしているので、あれもこれも子どものために引き受けます!ってなってしまっているような気がします。文句があるなら本部役員しなさいよ、と言われてしまうので文句は言えませんが」
我が子のための活動で「我が子の活躍」が見れないのは確かに本末転倒ですね。
■いつも同じメンバーだけど
Bさん(関東在住、40代、主婦)の子どもが通う小学校には学校から直接募集される「ボランティア活動」があります。
Bさんは引っ込み思案で学校に行き渋りをしていたお子さんの学校での様子をこまめに知りたいと考えたのがきっかけで、そのボランティアに積極的に参加するようにしているそうです。
例えば今年Bさんが参加したボランティアだけでもこのようなものがありました。
・夏休みに校庭の草むしり
・図書館の蔵書整理と補修
・低学年の子どもたちへ本の読み聞かせ
・地域探検や遠足の引率
「特に、図書館の蔵書整理と読み聞かせはそれぞれ毎週あるので、大変と言えば大変です。活動自体は好きでやっていますし、子どもの様子を知ることができて、先生方との信頼関係が結べていると実感できるので満足です。ただ、なかなか新しく参加してくれる保護者さんがいなくて…。例えば時給500円でも自治体が補助してくれたら、子どもはまだ小さくて働けないけどという人も参加してくれるきっかけになるのにと思います。お金目当てではダメと反対されそうですけど。」
一部の善意に頼ったままの運営が長く続くのかは大きな問題かもしれませんね。
■文部科学省が策定「学校と教師の業務の3分類」
文部科学省では「教師が教師でなければできない業務に専念できる」ように、例えば以下のような業務を「教師以外が積極的に参画すべき業務」として分類しています。
▽学校の広報資料・ウェブサイトの作成・管理
▽ICT機器・ネットワーク設備の日常的な保守点検
▽学校プールや体育館などの施設・設備の管理
▽児童生徒の休み時間における安全への配慮
▽校内清掃
子どもの教育環境向上のために、学校と保護者がどのように連携するか、改革のタイミングなのかもしれません。
【参考】
▽文部科学省-学校と教師の業務の3分類
https://www.mext.go.jp/content/20250926-mxt_syoto01-000045031_06.pdf
◆沼田 絵美(ぬまた・えみ)人材業界や大学キャリアセンター相談業務などに20年以上携わる国家資格キャリアコンサルタント。





