「下女らしく家族の世話をしろ」モラハラ夫は家事能力ゼロ 妻や娘や職場の後輩はドン引きも当の本人は…【漫画】
家庭内の主導権を握った夫が、妻を支配するように扱う「モラルハラスメント」に悩む人は少なくありません。そんな家庭内の不平等と精神的DVの実態を描いた作品『離婚後同居』(作:紙屋束実)が、SNSで大きな反響を呼んでいます。
物語は「どこに行ってたんだよ!はやくコーヒー淹れて」と、夫が妻に言う場面から始まります。家事をして子どもの送迎後に帰宅した妻は、このように毎日夫から命令される日々でした。
夫は長年この調子で、まるで妻を奴隷のように扱うだけでなく、家事育児への無関心と暴言を重ねていました。そのため、妻は我慢の限界を迎えていたのです。そしてある日、ついに妻は夫に離婚届を差し出します。
最初は離婚届を破り捨て、離婚を認めない夫でした。しかし妻が、自身の母親の入院をきっかけに実家に帰っている際、2人の娘たちの世話をせず無能さが露呈されていきます。
その後も夫は、妻の代わりに娘たちを塾に送る際に「なんで送迎が必要な塾を選んだんだ?」と文句を言います。しかし、その塾を選んだのは夫であり、彼の家庭への無関心ぶりがさらに露呈する結果に。
帰宅後、妻が作り置きした夕食を温めていると怒りが込み上げてきた夫は、妻に電話をし「子どもの世話もろくにせず、家にいないとは何事だ!」と怒鳴りつけます。これに対して妻は「こんな時だけ、子どもを引き合いにだすのね」と憤るのでした。
すると夫は「おとなしく帰ってきて下女らしく家族の世話をしろ」と妻に吐き捨てるように言います。これに対して妻は自身の母が入院したためしばらく帰ることができないことを告げると、それでも夫は「お前は俺のところに嫁いできたんだろ!」と言い放ち、翌朝の新幹線で帰るよう妻に命令します。もちろんこの夫の命令を、妻は聞くことはありませんでした。
その後も夫は家事をまったくしないため、家は荒れ放題です。しかし夫はこれを、妻が実家に帰ったことが原因とし、「妻の自業自得」と言いながら家事には一切手をつけません。そこへ夫の実母が訪ねてきます。娘からの連絡で妻の母が入院したことを知って心配になり、様子を見に来たのです。
散らかり放題な家を見た夫の実母は「ゴミぐらい出しなさい!」と夫を叱責しますが、娘たちは「パパはごみ捨てできないよ」「ごみはうちらで捨てるから。学校に行く前に」と衝撃の発言をするのでした。
小学生にゴミ出しをさせていたことを知った夫の実母は激怒。夫はその日、家中を掃除することになり、「せっかくの休日なのに」と不満を漏らすのでした。
翌朝、娘たちが朝食を準備して食べていると、遅刻しそうになって慌てて起きてきた夫が「なんで起こさないんだ!」と怒りを露わにします。娘たちは「何時に起きるか知らない」と正論で返しますが、夫は「言い訳するな!」と娘たちの言い分を聞きません。
また職場では「優先すべきは夫や子どもで実家は2の次、俺の親父もそう言ってたぞ」と父親譲りの昭和的な価値観を披露します。この話を聞いた部下は「奥さんがお気の毒…」と驚くのでした。
夫の暴走はさらに続きます。それは後日のこと、娘たちが遠足で弁当が必要だと告げられた夫は「パパは作れないから、買え」と言い、さらに「お金は小遣いで払え。パパは出さない」と突き放します。これに娘たちは不満を感じながらも「わかってる」と静かに返すのでした。
この後、家族がどうなっていくのか気になる展開が続く同作について、作者の紙屋束実さんに話を聞きました。
■悩んでいるのはあなただけじゃないよ
ー同作が生まれたきっかけを教えてください
身近な人の体験談を軸に自分の体験したこと、別の人から聞いた話を混ぜて作っています。あまり聞かないパターンだと思ったことと、読者の方たちに興味をもってもらえるのではないか?と思ったことが一番のきっかけです。
ー描くときに一番こだわったポイントはどこですか?
登場人物の裏設定をしっかり決めて描くことです。例えば誕生日など漫画には表さない部分も考えてから描いています。妻のキャラクターについては、言いたいことをきちんと伝えられる人にしたいと思って描いてます。
ー夫の身勝手さがすごいですが、モデルになる人などはいるのですか?
リアルな男性像を求めて、自分の経験、友人・知人から聞く男性のひどい言葉や行動をそのまま描きました。
ー読者に一番伝えたいメッセージを教えてください
悩んでいるのはあなただけじゃないよ、と感じ取っていただけたらと思います。
(海川 まこと/漫画収集家)





