ペットショップで「売れ残り」の柴犬が、家族になって見せた表情に涙「ただ出会うタイミングが少し遅かっただけ」
ペットショップで“売れ残り”と言われていた柴犬が、家に迎えられた後に見せた表情の変化に、Instagramで大きな反響が集まっている。
投稿したのは、柴犬「うに」ちゃん(3歳11カ月/女の子)の飼い主「柴スタディ-柴犬との暮らしの豆知識」(以下、柴スタディ)さん(@shiba_study48)。「売れ残りって、ただ“出会うタイミングが少し遅かっただけ”なんですよね」という言葉とともに、警戒心が強かったうにちゃんが少しずつ心を開いていく姿を紹介した。
■「どうせ…って顔をしていた」 出会いは偶然だった
うにちゃんと出会ったのは2022年8月。お迎え時のうにちゃんは生後8カ月。
当時のうにちゃんは、他の子犬がアピールする中、ひとりふてくされたように寝ており、「どうせ…」と言っているような雰囲気だったという。
「犬を飼うつもりも、柴犬を探していたわけでもありませんでした。なのに、なぜかその姿に心を奪われてしまって」(柴スタディさん)
お盆前のセールで価格が安くなっていたことも気になりつつ、最後は直感で「この子を連れて帰りたい」と思えたという。
■お迎え直後は“不安いっぱい”…トイレも、食事も、夜泣きも
家に来てすぐのうにちゃんは、環境の変化で食欲を失い、トイレもゼロからのスタート。仕事中にサークルを破壊して脱走し、帰宅したらキッチンがうんちまみれだったこともある。
「何が間違っているのか分からず、毎日悩みました。避妊手術の前日は不安で夜泣きしてしまい…切なくて泣いてしまいました」
慎重で繊細な“本当の性格”が、少しずつ見えてきた。
■そして訪れた“変化”--へそ天、甘え方、表情…
時間をかけて信頼が育つと、うにちゃんは大きく変わり始めた。
●1つ目:寝顔が完全に無防備に
浅い眠りが多かった子が、今では人間のベッドを占領して爆睡するほど安心できるように。
●2つ目:甘え方を覚えた
なでてほしい時だけ、そっと近づいてくる。「頼ってくれている」と分かる行動が増えた。
●3つ目:表情が豊かに
楽しい顔、甘えたい顔、嫌な顔…。
「まるで人間のような表情」を見せてくれるようになった。
「股の間に入ってそのまま寝ようとする姿を見た時、この子は私を“安心できる存在”として受け入れてくれたんだと強く感じました」
一度へそ天を見せてくれた時の衝撃は忘れられないという。
■“売れ残り”と言われた子へ「出会うタイミングが少し遅れただけ」
売れ残りという言葉にはネガティブイメージがつきまとう。しかし柴スタディさんは、今はまったく違う見方をしている。
「どんな過去でも、今が幸せならそれでいい。うには“出会うタイミングが少し遅かっただけ”。そう思っています」
■同じ境遇の“柴犬家族”からも共感の声
投稿には、こんなコメントが寄せられた。
「うちの子も売れ残りでした。待っててくれてありがとう」
「出会いはタイミングですよね」
「長く残っていただけで、うちに来るための運命だったんだと思う」
“売れ残り”という言葉を、愛のある言葉に変えるような声が続いた。
■「迷っている人へ」 飼い主が伝えたいこと
最後に、柴スタディさんはこれから犬を迎えようとしている人へこう語る。
「背景にどんな理由があっても、その子自身の価値は下がりません。時間をかけて向き合えば、必ず心を開いてくれます。レッテルではなく、“その子自身”を見てあげてほしいです」
“売れ残り”だった小さな柴犬は、今や家族の中心で、毎日たくさんの表情と愛情を返してくれる存在になった。
「出会えてよかった」
その思いは、うにちゃんだけでなく、飼い主の心にも強く刻まれている。
(まいどなニュース特約・渡辺 晴子)




