元セクシー女優「私はこうやって業界に入りました」 頼りはネット検索と勘…スカウトマンは使わない? 

筆者のようにさまざまな媒体で記事執筆をしていると、よく私自身のことについて聞かれます。セクシービデオ業界やキャバクラ・ホストクラブや大人のお店などの夜のお仕事業界について、多く執筆してきましたが、実は筆者自身のデビューまでの道のりについては書いていませんでした。

目指したきっかけは「なんとなくやってみたい」と思ったという漠然としたものですが、事務所選びはけっこう真剣に考えていました。そこで、筆者・たかなし亜妖がセクシービデオ業界に入る際の、事務所選びについての思い出を振り返ってみましょう。

筆者はスカウトマンからの斡旋ではなく、自ら応募してセクシービデオ業界に入った“志願兵”タイプです。数ある事務所の中からどうやって1社に絞ったのかや、選ぶ際に重要視した部分、さらに紹介者を一切挟まなかった理由を包み隠さずに明かしますね。

■ネット検索と勘を頼りに面接へゴー

当時の私はセクシー業界に関する知識がゼロ。さらに周りにこの業界の知り合いがいたわけでもないため、ネットで検索する以外に情報を得る術がありませんでした。

理由は後述しますがスカウトマンを挟むのは絶対に嫌だったので、とにかく自力でセクシー業界に入るにはどうしたらいいのか調べました。元々オタク気質ですから、何かをネットで調べ上げるのは日常茶飯事。そう難しいことではなかったですね。

筆者がデビューした2016年は、セクシー女優の事務所が乱立していた時代で、「セクシー女優 事務所」なんてワードを打ち込んでインターネットで検索すれば、事務所のサイトが多数引っかかる状態です。そこで筆者はまず、この検索結果で上の方に出てくるサイトを片っ端から開き、隅々まで眺めました。

どの事務所のサイトも、クリーンさを強調しつつ「アットホームな職場」的なことが書いてあり、あとは「サポート充実」とか「有名モデル多数在籍」が決まり文句として述べられていたことは今でも覚えています。

筆者はいくつもの事務所サイトを眺め、「応募者を安心させるために割と似たようなことばかり書くんだな」と、事務所サイト作りの法則に気づきつつ、気になる事務所を絞り込んでいきました。選ぶうえで基準となったポイントは以下の通りです。

・在籍数が多すぎない

・雰囲気が自分に合っていそうか

・問い合わせの対応が悪くないか

この事務所選びのポイントを定めた理由は、いくら有名でも「事務所のカラー」が自分と合っていなければ馴染めず、応募者への対応が悪いなんてもってのほかだと思ったからです。また確実に勝てる要素を持っていない自分にとって、所属人数が多すぎるのは懸念材料だったことも理由のひとつ。

事務所の絞り込みを終えた筆者は、「あとはもう面接に行ってから全てを決めよう」くらいの軽い気持ちだったため、勘を頼りにGO(笑)でした。

その後、女優としてデビューしますが、結果的にあまり売れませんでした。しかし事務所とモメるといったことは一度も起きなかったため、“就職先選び”に関しては間違っていなかったのだと思いたいです。

■筆者がスカウトマンを使わなかった理由

どんな職場も、入ってみないと分からない部分が多い点は否めません。事務所にも同じことがいえて、特に人気商売は個人の感想が大きく異なり、ギャンブル要素が非常に強いのです。

「大きな失敗を避けるために事前に情報収集をしておきたい」となると、やはりスカウトマンを頼りたくなるでしょう。自分で調べるよりも深い部分を先に教えてもらえて、判断を下す際の助言がほしい女性にとって、彼らの存在は必要不可欠です。

では、なぜ筆者はスカウトマンに仲介を頼まなかったかというと、自己責任でやっていきたいと思う自身の性格のせいだったのです。他人の力に頼って失敗し「この人に依頼しなければ」と後悔するよりも、「全て自己責任の方が良い」と考える性格の筆者は、最初から“スカウトマンを使う選択肢”が自分の中にありませんでした。

また、筆者は彼らの存在がなんとなく好きではないというのも理由でしょう……。セクシー女優としてデビューする前は、飲み屋でアルバイトをしていたので歓楽街を歩く機会が多く、路上スカウト特有の矢継ぎ早に喋る感じがどうも苦手だったのです。

たとえば飲み屋を探している際にスカウトマンに声を掛けられることは、誰もが1回は経験しているでしょう。その際のスカウトマンの多くは、お客さんの話は聞かず自身に入る紹介料が高い店に紹介したがります。

そんな無責任な紹介をされるのも嫌ですし、女優を辞める際にも仲介人がいると過剰に説得される恐れがあると考えられるので、今でもこの選択はまったく後悔していません。

実際、今はセクシー業界の情報があちこちに転がっているので、仲介を挟まない応募者も増えたそうです。事務所からするとスカウトマンが仲介すると紹介料を渡さねばならないため、個人応募は金銭面でもちょっとありがたいとか(笑)。

個人応募は裏方にとってもメリットが大きいため、ルックスレベルが良ければより一層優遇されるはず。私の場合は売れませんでしたが、どこも“志願兵”は大歓迎。余計なお世話とは分かっているものの、セクシー女優になりたい人には「スカウトを使えばいいってもんじゃないぞ」とつい耳打ちしたくなってしまうのです(笑)。

◆たかなし亜妖(たかなし・あや)元セクシー女優のシナリオライター・フリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ゲーム会社のシナリオ担当をしながらライターとしての修業を積み、のちに独立。現在は企画系ライターとしてあらゆるメディアで活躍中。

◆たかなし亜妖(たかなし・あや)元セクシー女優のシナリオライター・フリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ゲーム会社のシナリオ担当をしながらライターとしての修業を積み、のちに独立。現在は企画系ライターとしてあらゆるメディアで活躍中。

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