「あら、きょうはパーティー?」「若手男子と楽しそうね」…服装から会話まで監視してくる“嫌味おばさん” 同世代女性が編み出した最強スルー術
営業職で再就職したCさん(神奈川県在住・40代)。明るい性格と人付き合いの良さを武器に、子育てが一段落したタイミングで新たなスタートを切りました。個人営業が中心の職場は、週に数回程度の自由出勤となっていて、社内の全員と顔を合わせるような機会はほとんどありません。しかし、向かい席の同僚女性とのやり取りに頭を悩ませています。たまに居合わせるだけなのですが、まさに「嫌味おばさん」なのです。
「あら、パンプス持ってたのね」
いつもはスニーカーで出勤するCさんが、たまにパンプスを履いて出社したときのこと。たまたまロングスカートを履いていたこともあり、「今日はパーティーでもあるの?爪までキラッキラじゃない」と畳みかけるように皮肉っぽい言葉を浴びせてきました。
Cさんは苦笑いしながら「特に何もないですけど」と返しましたが、足先から爪先まで瞬時によく見てるな。と思わずにはいられません。どうやら「嫌味おばさん」は、常に周囲の変化に敏感で、Cさんの様子にも何かしら指摘せずにはいられないようなのです。
■服装にまで口を出す“ファッションチェック”
「ラフでいいわね。その恰好でお客様に会うのは失礼にあたらない?」
この日、Cさんはジャケットを着用せずワンピースで出勤していました。お客様と会う予定がなかったためですが、「嫌味おばさん」の格好のターゲットになってしまいました。
いつも同じ白いシャツと黒いパンツスーツを着ている彼女は、Cさんの服装に対して無意識のうちにマウントを取ろうとしているのかもしれません。
「その日の予定とTPOを考えて服装を選んでるだけなのに、いちいち指摘されるのが本当にストレス」と、Cさんは話します。しかしその言動の裏には、入社間もないCさんの営業成績が良いことへの嫉妬心もあるのかもしれません。
■若い男性社員との会話すら標的に
「あらあら、若い男性社員と盛り上がって。楽しそうでいいわね」
Cさんは、職場の若い男性社員からも営業の進め方などで、よく相談を持ち掛けられます。彼らと話していると、たまに笑い声が混じることもありますが、それに対する「嫌味おばさん」の視線はとても冷ややかです。露骨に不機嫌そうな顔をしています。
仕事上の相談と、その合間にちょっとした雑談をすることは、社内であれば普通のこと。そんなことをわざわざ指摘してくるあたり、嫌味おばさんの内心には「自分はCさんみたいに話せない…」といった思いも含まれているでしょうか。
■そもそも“嫌味おばさん”の年齢はいくつなのか?
ここでふと気になったのは、「嫌味おばさん」自身の年齢です。
思い切って聞いてみると50歳とのことでした。しかし、Cさんもまもなく50歳になるのです。実はほぼ同世代…内心“嫌味おばさん”と呼んでいたものの、年齢差があるわけではなかったのです。
Cさんは見た目も若々しく、大学生の娘を持つことから流行にも敏感です。嫌味を言われながらも若い社員と自然に交流し、職場を楽しもうとしています。それに対して、他人の言動に目を光らせ、上から目線で注意をすることが多い「嫌味おばさん」。
「あんな風にはなりたくない」と、Cさんは感じています。
■嫌味おばさんに負けないメンタルの保ち方
嫌味攻撃を受けても、Cさんはポジティブです。「もう言われ慣れちゃったし。『はいはい』って受け流してます」と、笑いながら話しています。これがCさんの処世術なのです。
職場には、いつの時代もさまざまな人がいます。Cさんも新入社員のころは、相手の言葉に反応してストレスを抱えていたそうですが、歳を重ね、さまざまな人生経験を積み重ねて、今では「また言ってるな」くらいに気持ちを切り替えられるようになりました。
嫌味おばさんの発言をいちいち真に受けるのではなく、「ああ、また言ってるな」くらいの気持ちで受け流すことができるのです。
どこの職場にも一人はいる“嫌味おばさん”。服装や靴、会話にまで口を出してくる背景には、嫉妬や承認欲求があるのかもしれません。「適度に受け流す」姿勢こそが、人間関係を円滑に保つ鍵なのではないでしょうか。
◇ ◇
あなたの職場の「嫌味おばさん(おじさん)」…その対処方法はありますか?
▽20代女性
流行を意識して新しいジャケットを着て出社したところ、おじさん上司に「そのジャケットはもっと背が高くてクールなイメージの人が似合うんじゃないの? 〇〇ちゃんはクール系じゃないからな~」と言われました。自分はしわだらけのスーツしか着てないくせに腹が立ちました。もしまた言われたら無視します。
▽30代女性
育休明けに職場復帰したのだけど、2歳の息子は2カ月に1回は熱を出してしまいます。独身の先輩から「お子さんがいると、たくさん休めていいわね」と嫌味を言われるけど、こっちはもう有休はすべて消化している。仕事を手伝ってくれるわけでもないのに、ストレスでしかない!今度言われたら「先輩はゆっくりできて、うらやましいです~」って言うつもりでいる!
▽20代男性
昇進の話題になったとき、社内のおばさんから「あなたが昇進したら、みんながビックリすると思う。でも、後輩たちが、自分もやればできるんだって思うかもね」と言われました。笑いながら言っていたので、冗談かもしれませんが、自分の努力や実力を否定されているように感じ、不快でした。今度言われたら「結果がすべてなんで」と言ってやろうと思います。
▽30代女性
私が独身だからって、男性社員と二人で喋っているだけで「最近〇〇くんといい感じね!両思いなんじゃない?告白してみれば?」と勘ぐってくる40代の先輩。「もう彼氏いますから」というと「社内結婚の方がいいわよ」と自分の過去の話をして、なんとか社内でくっつけようとしてくる。もう面倒です!今度言われたら、「彼氏の会社の方がこの会社より給与高いんで、社外の人がいいんです」と言ってやろうと思います。
(まいどなニュース特約・松波 穂乃圭)
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