「あの時浮気を許してやったのは誰だ?」…10年経っても妻を責め続ける夫 家政婦扱い、外出制限…続く支配から抜け出す方法は【専門家が解説】
40代の専業主婦Aさんは、10年前の過ちを深く後悔しながら抜け殻のような日々を送っています。きっかけは一度だけの出来心での浮気です。それが夫に知られてしまったためにAさんの生活は一変しました。
今では夫の態度はすっかり冷たくなってしまい、愛情は微塵も感じられません。Aさんはまるで家政婦のように扱われています。毎日の食事の支度、洗濯、掃除。それらを完璧にこなしても夫から感謝の言葉はありません。少しでも手抜きをすれば、「あの時浮気を許してやったのは誰だと思っているんだ?」という言葉が飛んできます。
専業主婦であるAさんには、自分でお金を稼ぐ手段がありません。夫の許可なしに外出することも難しく、まるで鳥かごの中に閉じ込められた鳥のようです。自由な時間といえば、夫が仕事に行っている間だけ。その時間も家事に追われ、自分のために使える時間はごくわずかです。
離婚したいと思っても、経済的な不安がAさんの心を締め付けます。家を出ることも、新しい生活を始めることも、今のAさんにはあまりにもハードルが高いのです。一体どうすれば、この閉塞的な状況から抜け出すことができるのでしょうか。夫婦関係修復カウンセリング専門行政書士の木下雅子さんに話を聞きました。
ーAさんは夫にどのように接すればいいのでしょうか
Aさんの場合に限らず、さまざまな理由で妻を自分のコントロール下に置こうとする夫は存在します。もしかしたらAさんが浮気をしていなかったとしても、別の理由を見つけて自宅に閉じ込めようとしていたかもしれません。
もちろん浮気をしたAさんに落ち度はありますが、このままの生活では生きた心地もしないでしょう。夫に対しては浮気を許してくれていることに感謝しながらも、「浮気を理由に自分の立場を優位にしたいのだろう」と考えることをおすすめします。心の中で優位に立つことで自分を守り、心の余裕を作っていくのです。
ー夫婦関係の継続も離婚も困難なAさんがすべきことはなんでしょうか
心の余裕が生まれてくれば、自分のやるべきことをしっかりやることです。夫から何と言われようとも料理や掃除、整理整頓といった家事をしっかりとやり、在宅の仕事にも挑戦してみてはいかがでしょうか。そうやっているうちに見える景色が変わってきて、違う道も見えてくるはずです。
仕事で収入が得られれば、さらに心のゆとりが生まれるでしょう。そのまま夫婦関係を続けてもいいし、離婚を選ぶ選択肢も見えてきます。まずは自分の心を守りながら、やるべきことに集中しましょう。
◆木下雅子(きのした・まさこ)行政書士、心理カウンセラー。大阪府高槻市を拠点に「夫婦関係修復カウンセリング」を主業務として活動。「法」と「心」の両面から、お客様を支えている。
(まいどなニュース特約・長澤 芳子)
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