保育士の仕事「思っていたのと違った」…続けるべきか悩む人4割 「保護者からのクレーム」「給料の安さ」

待機児童問題をはじめとする様々な問題を抱える保育業界。なかでも、保育士不足は大きな問題として挙げられています。そこで、全国の保育士100人を対象に「保育士のキャリア・働き方」に関する調査を実施した結果、約8割の保育士が「ネガティブな意味で理想としていた働き方とのギャップがあった」と回答しました。また、ネガティブなギャップを生み出すつらい業務や環境については、「給料の安さ」が最も多くなったそうです。

有料職業紹介事業を展開するSimple株式会社(東京都品川区)が、2023年11月にインターネットで実施した調査です。

まず、「保育士になった理由」を複数回答で答えてもらったところ、「子どもが好きだったから」(81.0%)がダントツで最多となったほか、「資格など手に職をつけたかったから」(38.0%)、「保育士の働く姿をみて憧れたから」(28.0%)なども上位に挙げられました。

続けて、「理想としていた働き方とのギャップの有無」について聞いたところ、78.0%の保育士が「ネガティブな意味でのギャップがあった」と回答。

そこで、ネガティブなギャップを生み出す「つらい業務や環境」を複数回答で教えてもらったところ、「給料の安さ」(66.0%)が最も多く、次いで「事務作業の多さ」「保護者からのクレーム」(いずれも51.0%)が続き、働く環境や労働条件など、様々な角度から問題が発生していることが読み取れる結果となりました。

一方、「保育士をしていてよかったと思う・思ったこと」について複数回答で答えてもらったところ、「子どもの笑顔が見れる」(77.0%)、「子どもの成長が見れる」(67.0%)、「子どもから学ぶことが多い」(58.0%)といった回答が上位に並び、子どもと接することが保育士を続ける上で大きなモチベーションになっていることが見て取れました。

では、保育士のみなさんは、どのようなことを改善したほうが良いと思っているのでしょうか。調査の結果、「給料」(88.0%)、「仕事量や内容」(65.0%)」という回答が上位に挙げられたほか、「残業時間」(59.0%)、「各種手当て」(58.0%)など、働き方だけでなく待遇面も改善をしたほうが良いと感じている保育士が多いことが分かりました。回答者からのコメントは以下の通りです。

▽給与水準が低すぎるために、続けたくても続けられない。保育士の配置基準が少ない。

▽残業時間が多く、残業代が出ないこともある。人手不足で余裕がなく、ストレスが多い。

▽きめ細やかな対応を毎日、朝から夕方まで緊張感を持ってしているので、給料を上げてもらえれば嬉しい。

▽労働時間が長いのに 給料が安くて見合っていない。場所にもよるかもしれないが、残業代がほぼつかない。持ち帰りの仕事も多い。

▽産休育休に入る人の代わりの保育士がすぐに見つからず、職員数がギリギリで大変な時がある。

最後に、「保育士として今後も働き続けたいですか」と聞いたところ、「続けるべきか悩んでいる」(37.0%)が最も多かったものの、「ずっと続けていきたい」(30.0%)や「結婚や出産などのライフイベントまでは続けたい」(13.0%)など、4割超の保育士に続ける意向があることが分かったそうです。

   ◇  ◇

調査を実施した同社は、「まだまだ課題も多い保育業界ですが、子どもの笑顔や成長が見れる素敵な職業であり、保護者にとっても無くてはならない職業であることは明白な事実です。働く環境や労働条件の改善をすることで、離職も防ぐことができるのかもしれません」と述べています。

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