「週休3日制」やってみたら→社員の4割「生産性が上がった」 1日の労働時間増も「意外と負担なし」 導入企業で調査

週休3日は世界で拡大の見込みとなっていますが、日本で導入している企業は1割に満たないといいます。神谷コーポレーション湘南株式会社(神奈川県伊勢原市)は、週休3日制を導入して3カ月経過後のアンケートを実施し、このほど結果を公表しました。調査によると、週休3日で働く社員の4割が「生産性が上がった」と回答しました。また、週休3日を実施したすべての人が「今後も継続したい」と考えていることが分かったそうです。 

同社の制度導入日は2023年4月1日で、勤務体制は「総労働時間維持型」(給与変更なし・週労働時間変更なし(1日の労働時間を8→10時間へ))、休日は「金・土・日」となっており、対象者55人中7人(2023年4月1日時点)から回答を得たといいます。

まず、「1日の勤務時間が増えましたが、集中して業務に取り組むことができましたか」と聞いたところ、57.1%の人が「徐々に集中できるようになった」、14.3%の人が「8時間勤務時より集中できた」と答え、「変わらない」と答えた人は28.6%でした。

次に、「残業」について聞いたところ、「変わらない」と回答した人は71.4%で、「減った」と回答した人は28.6%に。

また、「業務効率」については42.8%の人が「上がった」と答え、「変わらない」と答えた人は57.1%でした。回答者からは、「その時間しかできない仕事に集中して取り組めた」「電話がこない時間に業務に集中できた」「週の勤務時間は同じなので、変化はなかった」といった声が寄せられました。

続いて、「会議や打ち合わせへの影響」を尋ねると、「参加できないことがあった」人は28.6%、「相談して日程を変更してもらった」人は71.4%となりました。回答者からは、「日程を決める段階である程度考慮してもらった」 「どうしても参加したい場合は振替出社で対応した」といった意見が挙がりました。

さらに、「休日の過ごし方で最も大きい変化」についても聞いたところ、「外出・遠出をする機会が増えた」が57.1%、「役所や病院に行けるようになった」が28.6%、「自分の趣味に使う時間が増えた」が14.3%という結果に。

そこで、「週休3日制になったことで支出は増えましたか」と尋ねると、「増えた」人は57.1%、「変わらない」人は42.9%となりました。回答者からは、「自炊する時間が減り、外食が増えた」 「休日の外出が増えた」 「勤務時間が長いため間食が増えた」などの意見が寄せられたそうです。

最後に、「週休3日制を継続したいと思いますか」と聞いてみると、すべての人が「継続したい」と答えました。

 なお、その他の自由意見として、以下のようなものが寄せられました。

▽1日10時間の拘束でも意外と負担は感じなかった

▽家族との時間がまとまって取れるので旅行などに行きやすい

▽毎週3連休になるので、プライベートの時間が充実する

▽週休3日制について、周囲からは羨ましがられる

▽金土日休みのため、木曜、月曜に有休を取りづらくなった

▽繁忙期には休日であっても仕事を忘れられない

▽できない人もいるので、社内で不満が生まれていないか気になる

▽週休3日と知らずに連絡や問い合わせがくるので困る

  ◇   ◇

週休3日制を実施した社員全員が満足しているというアンケート結果を受け、調査を行った同社は、「周囲からも週休3日制を導入していることについて『先進的だ』『うらやましい』『驚いた』といった声が寄せられている」といい、「この度のアンケート結果をもとに改善を行い、今後も週休3日制を継続していく予定です」と述べています。

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