大雨の日、バスターミナルの植え込みにいた子猫 ペットショップの貼り紙で飼い主を探していた

■大雨が降る中、助けを求めていた子猫

しーまちゃん(2歳・メス)は、2020年6月、大雨が降る中、バスターミナルの植え込みの中で「ミャーミャー」と鳴いていた。鳴き声に気づいた保護主の娘さんが友人と一緒に保護。家に連れ帰ったという。少し怪我をしていたので、動物病院で治療をした。

当時、広島県に住むWさんは、9歳と11歳の猫を飼っていて、2匹とも元気に仲良く暮らしていた。ただ、シニアになった猫のことを思うと、Wさんは、「いつか悲しい別れが来てしまう。一人残された時、私は耐えられるだろうか」と考えるようになった。家族で「3匹目を迎えたいな」と話すようになったという。

■大切に育てたい

2020年7月、Wさんはアミーゴというペットショップの入り口に貼ってあった張り紙に目を留めた。

「子猫の写真と共に『大雨の中、保護しました。探している方、引き取ってくださる方はいらっしゃいませんか』と書いてありました。保護された場所が近所だったこともあり、私はすぐに保護主さんに連絡しました」

他にももう一人希望者がいたが、Wさんは早くうちに迎えたいと思い、数日後、再度連絡した。

「探している方がいらっしゃらないなら、いつでも迎えたいと伝えました。その後、うちに譲ってもらえることになり、7月11日、保護主さんと娘さんがしーまを連れて来てくれました。しーまが気に入っているおもちゃと猫用ミルクも譲ってもらいました」

Wさんは、「大切に育てます」と約束した。先住猫たちが玄関までしーまちゃんを見に来ると、保護主は、「優しそうなお兄さんがいて良かった。よろしくね」と言ったという。

■先住猫が亡くなって

しーまちゃんは生後2カ月くらいで、2匹の先住猫は数日間シャーっと威嚇したが、しーまちゃんは気にも留めず、ついて歩き、先住猫とも仲良くなった。

やがて一番年上の猫が脳の病気になって歩けなくなり、食べ物が食べられなくなった。寝たきりになったが、しーまちゃんは無邪気に周りをウロウロしたり、尻尾に飛びついたりして、よく怒られた。数カ月介護した後、その猫は旅立った。しーまちゃんはもう一匹の先住猫のことが大好きだったが、3カ月後、その猫も体調が急変して亡くなった。

急に一人ぼっちになってしまったしーまちゃん。すっかり元気がなくなり、Wさんたち家族も悲しみに暮れた。

「頭が痛いとかお腹が痛いと言えたらいいのですが、猫は言えないでしょう。だから、ちゃんと毎日、様子を注意深く見てあげて、信頼できる獣医師を見つけておかなければいけないと思いました」

その後、Wさんはくま太くんという黒猫を迎え、しーまちゃんも元気を取り戻した。しーまちゃんは、くま太くんにおもちゃを横取りされても怒らず、くま太くんがWさんに怒られるとおでこを舐めてなぐさめてあげる。しーまちゃんは虫が大好き。ベランダに蝉が来ると、遠くにいても走ってきて、今にも網戸を突き破りそうな感じで見つめているという。

(まいどなニュース特約・渡辺 陽)

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