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SNSで話題の巨大大仏、赤く“点滅”するサングラスをかけているってホント? 現地を徹底調査 

 愛知県にある人口10万弱の江南市に驚きの大仏が存在するのをご存じだろうか。SNSなどで話題になり、街のシンボルともなっている「サングラス大仏」。決して怪しいものではなく、踏切の信号が絶妙の高さにあり、場所に寄っては大仏様の目線とかぶり、サングラスを掛ているように見える。いつから、そうなったのか?大仏の正体は?ゴールデンウイークを利用して訪ねてみた。

 1枚の写真を友人から見せられ、興味を持ったのが取材のきっかけ。一体、この大仏はいつ、だれが造り、どのような経緯でこの信号機と”コラボ”してしまったのか。実際に、足を運んで確認してみたくなった。

 ガタンゴトンと名鉄名古屋駅から犬山線に乗って、揺られること20分。何気なく車窓を眺めていると、巨大な大仏が目に飛び込んできた。これが噂の「布袋の大仏」だ。さらに布袋駅で下車し、歩くこと10分ほど。何とも言えないほど穏やかな表情をした大仏様を拝むことができた。

 高さは何と奈良の大仏を上回る18メートル。まさにそびえ立っているという印象だ。ほほ笑みながら江南市の街を見守っているようにも感じられた。

 気になるのは、その正体。いつ、だれが、何の目的で建てたのか。事前に取材した江南市の地方創生推進課によると「大仏の後ろには建物があり、そこには大仏接骨院という針灸院があります。前田さんという個人が所有。お父様が私財をなげうって建立されて、かれこれ70年以上と聞いています」とのことだった。

 残念ながら針灸院とは連絡が取れずじまいだったが、市によると「営業されている」とのこと。さらに、取材を進めていくと現在、針灸院を営んでいる院長の前田正秀さんは2代目。大仏は父の秀信さんが1949年(昭和24年)にお告げの夢をみて建てたとのことが分かった。

 意外なことに文化庁の「宗教年鑑」によると、愛知県は日本で一番、神社仏閣が多く、特に寺院の数では断トツ。京都府の比ではない。また信仰心の深い人が多く、個人で個人で仏像などを寄進する文化が根づいているとのことだった。

 では、いつから「サングラス大仏」になったのか。調査してみると、これは布袋駅周辺の再開発によって、鉄道の高架化になったことがきっかけとなっていた。現在の場所に信号が設置されたのが2010年(平成22年)のこと。当初はだれも信号がサングラスの役割を果たすなんて気づかなかったそうだが、SNSの広がりとともに、発信されるようになり、人気スポットとして訪れる人も増えていった。

 これを受け、江南市も2019年(平成31年)に「サングラス大仏」を起用したシティプロモーションのポスターを制作。愛知県内ではどちらかといえば地味だった市のPRに力を入れている。

 担当者は「江南市は暮らしが花ひらく生活都市ということで市の魅力を発信しています。布袋の大仏は街のシンボル、地域の名所として多くの人に親しまれています。それ以外にもフラワーパークや木曽川沿いにあって、レストランや大浴場、ジムを備えたホテルすいとぴあ江南という宿泊施設もありますので、ぜひお越しください」と話していた。

 ちなみに、地元の人によるとサングラス大仏を撮影するベストポジションは、とある墓地からとのことだった。しかし、ご利益どころか、むしろバチが当たりそうなので、そこはグッと我慢してもらいたい。

(まいどなニュース特約・山本 智行)

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