「城田優の兄」「美形のルックス」 数多のプレッシャーを乗り越えて… アーティスト・実業家として注目の城田純

16歳の時にモデル、ジュエリーデザイナーとして活動開始。音楽ユニット「alma」を経て、現在はミュージシャン、俳優、ジュエリーブランドや飲食店を経営する実業家として、さまざまな分野で活躍している城田純さん。

弟は俳優の城田優。日本人の父とスペイン人の母の間に生まれたハーフで、186cmの高身長。弟と少しタイプは違うが、うっとりするような甘いマスクの持ち主だ。今回、そんな彼にインタビューする機会があった。純さんのキャラクターに迫ってみたいと思う。

   ◇   ◇

ーー純さんはアーティストであり、実業家でもあり…。様々な分野で活動されていて、きっと器用な方なんだろうなという印象でした。

純:たしかに色んなことに挑戦させてもらいましたね。でも若い頃の活動は弟が有名だったり、人が手を差し伸べてくれたからうまくいっただけじゃないでしょうか。almaはヒットが出ずデビュー翌年に解散してしまいましたし、出資してもらってデザイン事業を始めたものの失敗して借金を背負ったこともあります。せっかくいいステージに上げてもらってるのに、結果的にモノに出来ませんでした。

弟が売れていることもプレッシャーでしたし、この容姿だからこそ悩むこともありました。背が高くてハーフ的な顔立ちで…周囲から「なんでも出来そう」と思われがちなので、中身が追いついてない気がしてしまって…。僕は人見知りで根暗な部分もあるので、開き直れなかったんです。若い頃はずっと「この容姿に合った人間にならないといけない」という葛藤と闘っていた気がしますね。

橋本:なるほど、見た目の印象って大きいですものね。

純:今も周りの期待やイメージに応えたくて、身体の管理は人一倍気を遣ってます。経営面で辛いと感じた時も「ジムだけは通って鍛えよう。だらしないところを見せたくない」と思ってました。変なプライドがプラスに働いているのかもしれないですね(笑)。

橋本:思うだけでなく実行に移せるのが素晴らしいですね。

純:ジム通い以外のことをちゃんと実行に移せるようになったのは30歳からです。それまではどこか自分に甘いところがありました。特に音楽活動については「almaの時もっとしっかりやっておけば」という思い残しがあったので、2014年頃から心を入れ替えて、3年ほど年間100本以上のライブを続けてミュージシャンとしての自分と向き合いました。すると幼稚園や小学校の運動会向けコンピレーションアルバム「2015 うんどう会」に「オリンピア」という曲で参加させてもらうことになったり、アニメ「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない」の主題歌を担当させてもらえたんです。

本気で取り組んで、それが評価されるといういい成功体験になりました。

橋本:なるほど、内側から出てくる純さんの美しさの秘訣を聞けた気がします。

これまでいくつもの挫折を経験した純さんですが、どんな逆境でも前向きに切り替えられる気持ちはどこから生まれてくるのでしょうか?

城田純さん:おそらく育った家庭環境が影響してると思います。親に「勉強しろ」と言われたことは一切なかったのですが、常識的なことに関してはめちゃくちゃ厳しかったですね。母はスペイン人なんですが、小さい頃に親を亡くして継母のいじめに遭いながらも6歳から働いて、自分の力で生きてきた人なんです。だからこそパワーがあって、説得力もありました。暴走族やヤンキーに憧れた時期もありましたが、母がいると思うととても非行になんてできません。学生時代、僕にとって母は先生や警察よりも怖かったです(笑)。

橋本:すごいパワフルなお母様なんですね…!なにがあっても踏ん張れる力はお母さん譲りなのでしょうか。

アーティスト、経営者などさまざまな顔を持つ純さんですが、今後はどの方面に力を入れていきたいとお考えですか?

城田純さん:双子の方とかは別として、芸能界には同じ人間は2人いらないと思っています。僕の弟が先に俳優として売れてるので、僕は"芸能だけ"で売れるのはハードルが高いと感じています。今の僕は「経営者であり、アーティスト」ここに強みがあると思っているので、いままでやってきたことを全部紐付けて戦っていきたいと思っています。

   ◇   ◇

コロナ禍にあっても、負けじと未来を切り拓こうとする純さんの瞳は、少年のようにキラキラと輝いていた。今後のジュエリーブランドや、ヴィーガン・カフェ「Junbo Cafe」の展開についても熱い思いを語ってくれた純さん。個別の活動についてもあらためてじっくり紹介する機会があればと思う。

◆城田純(しろた・じゅん)1984年11月9日生まれ、東京都出身。O型。ジュエリーブランド「janji」、アパレルブランド「Buiby」のプロデュースと幅広い分野で活動。ポップユニット「alma」を結成し、2009年2月、シングル「鼓動」でデビュー。

(まいどなニュース特約・橋本 菜津美)

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