中学受験が気になるなら!「家族のビッグプロジェクト」に挑む前に、小学校低学年の夏休みにしてほしい3つのこと

中学受験が気になるママは、小学校低学年の夏休みには子どもに漢字が書けるようになってほしい、計算力を向上させたい…など考えていませんか。漢字や計算もマスターしたいですが、中学受験のためには低学年の夏休みにやっておきたい「もっと大切なこと」が3つあります。中学受験を経験したママである筆者の実感と合わせてお伝えします。

■【1】こどもを「その気」にさせて、中学受験への意識を親子で統一する

中学受験は、多くの子どもが9歳から約3年間受験勉強を行います。ママが思っているよりも、子どもは中学受験を長期戦に感じるでしょう。そんな長期戦の中学受験に挑む前には、親子・家族の意思の統一が大切です。

・どうして中学受験をするのか

・どんな中学校生活を送りたいのか

・合格したらどんな生活になるのか

そういった「中学受験について思うこと」を親子で話すことをお勧めします。

漠然としていても、これから変化してもいいので、まずは今の思いを共有してください。ママが子どもに望んでいること、やママが持つ中学受験の知識を、子どもが理解できていないことはよくあることです。「こんな中学校生活を過ごして欲しい」「中学受験は、こんな勉強をするよ」など、ママの考えをに伝えます。子どもが心配していること、疑問に思うことも聞き出しましょう。

コロナ禍の現在は、学校見学や説明会は受験学年の6年生だけの参加となることが多いです。まずは親子で中学校のウェブサイトを見ることから始めてもいいですね。注意してほしいことは、最初に見たり訪問したりする中学校はママがしっかり選ぶことです。子どもは、オンラインでもリアルでも最初に見た学校の印象に強く影響されがちだからです。

親子で気持ちを共有して、中学受験に家族で一致して挑むことは、受験勉強の大きなサポートになります。ママが言うからなんとなく中学受験をする子よりも、子ども自身がやる気を持って勉強した方が、受験勉強がスムーズに進むことは間違いありません。

   ◇   ◇

▽Qさん・子ども中2

6年生で同じクラスになったお友だちと仲良くなって、「中学受験をやめたい」と夏に娘が言い出しました。私とパパで何度も説得したけど、聞く耳を全くもたず、結局中学受験をやめて地元の公立中学校に通っています。中学校生活は楽しそうですが、あんなに仲のよかった友だちとはクラスが離れて疎遠になっています。あのまま中学受験をしていたらなと、時折悲しくなります。親子で中学受験するよねとなんとなく思って塾に通い始めたけど、中学受験への意気込みをきちんと共有しておけばよかったな、受験して私立中学校に通ったらもっと充実した生活を過ごせたのかもと残念に思います。

   ◇   ◇

…子どもが成長するにつれて、友だちの影響は大きくなります。

「今の友だちと地元の公立中学校に通いたいから中学受験したくない」

「友だちが中学受験をするから自分もしたい」

などと言い出すこともあるでしょう。

子どもの考えが変わることは、仕方がありません。しかし、最終的にどんな結果になっても家族全員が納得できるように、本格的に受験勉強が始まる前に中学受験への思いを親子・家族で共有しましょう。

■【2】入塾前の流れを確認して、気になる塾は積極的に試そう

中学受験に挑む親子の頼もしい味方が、塾です。中学受験塾は、小学校3年生の2月に本格的なカリキュラムが始まることがほとんどです。このタイミングに入塾するには、入塾前にやらなくてはならないことがたくさんあります。入塾前に何をすべきか、夏休みに確認しましょう。

入塾して授業を受ける前に、およそ以下のことを行います。

・入塾テスト

・テスト結果をもとに面談

・入塾手続き

・カバン、文房具などの用意

入塾テストは、学力診断テストのように名称が違うものも同じ扱いの場合があります。低学年の夏休みに入塾までの流れを把握して、いつ入塾テストを受けるのか決めましょう。

入塾テストの日時がウェブサイトやチラシに発表されていなくても、塾に聞けばたいていの場合は教えてもらえます。また、塾のスケジュールは毎年ほぼ同じです。今年のものから来年の入塾テストの日時を予測できます。

カリキュラムに先駆けて、小学3年生の秋頃に準備講座を行う塾もあります。準備講座は受講料がお手頃なことも多いので、入塾前のお試し体験にもお勧めです。

夏期講習もお得な受講料で受けられることも多く、入会金割引などのキャンペーンがよく行われています。夏期講習も塾を体験する絶好のチャンスですの。気にになる塾があれば、まず夏期講習を試してみるのもいいですね。

準備講座や夏期講習を見つけた時にはすでに開講中だった、申し込みを締め切られていたとしても諦めないでください。「これから入塾したいので、1日だけでも体験させてほしい」と塾に相談してみましょう。

夏休みは塾にとって生徒を増やす大きなチャンスですから、熱心な親子は手放したくない、入塾させたいと塾側は考えています。体験できなかったとしても、次の機会には優先して案内してもらえるかもしれません。「入塾したら頑張りそうな親子だな」と塾に思われれば、入塾後にしっかり指導されることが期待できます。

年々、中学受験の通塾の低年齢化が進み、低学年のクラスが募集停止になっていることもありますね。今後定員を増やしたり入れ替わりがあったりして、募集が再開されることはよくあるので、通塾の選択肢から外さずに、まずは塾へ問い合わせましょう。

■【3】旅行も帰省も、家族の時間を大切にする

入塾すると、夏休みの家族の予定は塾のスケジュールに合わせることが多いです。旅行や帰省は夏期講習が休みのときだけ、小学6年生になれば旅行や帰省をすることすら難しいかもしれません。

さらに中学生になると、部活や学校行事で忙しく、子どもは何よりを優先して、家族で過ごす時間はますます減るでしょう。わが子が小学校を卒業してから、家族で出かける機会はめっきり減りました。もっと親子一緒に出かけておけばよかったなと、私は思っています。

低学年の夏休みは、本格的な受験勉強が始まる前だからこそ、家族の時間を大切にしてください。今年は感染症の感染予防が求められますが、旅行や帰省をできる範囲内で楽しみましょう。

夏休みならではのイベントも、低学年の時に積極的に参加しましょう。旅行も帰省もイベントも、日常では味わえないさまざまな体験ができます。これらの体験が将来の受験勉強に役立ちます。

中学受験の勉強が難しいと感じる理由の一つが、内容が抽象的で理解しにくいことです。抽象的なことの理解に役立つのが、具体物にふれる体験です。

・親族が集まった際に子どもたちですごろくをしてサイコロを振る

・親族が持ち寄ったお菓子を分け合う

・自宅とは時間が異なる旅行先の夕日を見る

・キャンプで河原の石投げの石を選ぶ

・ダムの観光放流を見る

…など、非日常を楽しむことは、受験勉強を助ける具体物に触れる体験になります。

時間がとれる夏休みだから、普段なかなか行けない遠くの博物館や科学館に行くのもいいですね。コロナ禍で予約制のため思い通りに見学できない不満もありますが、オンラインでの鑑賞も具体物に触れる体験になります。

長期休暇になると毎年大混雑の国立科学博物館も、VR専用のメガネやゴーグルを用意すれば、自宅でVR映像を見ることができます。VRの準備ができなくても、パソコンやスマートフォンで鑑賞できる3Dビュー映像もとても面白いですよ。

■より良いスタートが切れるように…今しかない夏休みを楽しもう

中学受験は約3年間、親子が一丸となって挑む長期戦です。家族にとって今までで一番大きなプロジェクトになるかもしれません。

受験勉強が本格的に始まる前の小学校低学年の夏休みには、勉強の基礎を固めることとよりも大切ともいえる中学受験の準備があります。より良い中学受験のスタートが切れるように、中学受験への意思を親子で共有して、頼りになる塾を探しましょう。勉強も大切ですが、家族の時間も大切です。今しかない今年の夏休みを楽しんでください。

(まいどなニュース/BRAVA編集部)

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