わが子が保育園でいじめられている!? ある日を境に「もう行きたくない」と言われ…そのとき母のとった行動
友人から「うちの子が保育園でいじめられてるかもしれないの…」と相談がありました。友人は5歳の女の子のママです。日々、保育園での出来事を話してくれていた娘さんが、ある日を境に嫌なことがあったという話しかしなくなったそうです。最初は、友達とけんかでもしたのかなと思っていた友人も、長いこと続くので子どもとしっかりと向き合うことにしました。
よく話を聞くと「ダレソレちゃんとは一緒に遊ばない」「ダレソレちゃんは入れてあげないよ」と言われて一人で遊ぶことが多くなったというのです。また、別の男の子からはトイレに行くたびについてこられて、お尻を触られるというのです。「もう保育園には行きたくない」と娘さんに言われたそうです。
さすがに友人も園に相談しました。とくにトイレの件は女の子ですし、早急に対応してほしいと伝え、園からは様子を見るとの返答をもらいました。
その後、一人で遊ぶ回数は減ったのか以前のような話はあまりしなくなったそうです。しかし、トイレの件に関しては改善することなく、娘さんは日々嫌な思いをしていたそうです。
これ以上、様子を見るとはどういうことなのか、具体的な対策はないのかと園と話しましたが、園からは「いまの年齢では性に興味があるわけではないし、ただの悪ふざけ」と言われたそう。それで納得できるわけもなく、改めて旦那さんと一緒に保育園へ出向き話し合いをしたそうです。話し合いの結果、その男の子を必ず職員の目が届くところにおき、トイレに行くときは付き添うなどの対策を講じてもらったそうです。
■いじめにあってるかも?と思ったらどうすればいい?
近年、子どものいじめは大きな問題になっています。保育園に限らず、小学校・中学校・高校とどの年代になってもいじめがあり、いじめに関連するニュースを耳にすることも多くなりました。では、わが子がいじめにあっているかもしれないと思ったとき、親はどのように対応すればいいのでしょうか?
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【1】子どもの話を聞き、気持ちに寄り添う
子どもから、嫌なことがあった、こんなことをされたと話があったら、まずはその話を聞いてあげましょう。話の途中で、質問をしたり、話を終わらせることがないようにしましょう。子どもが自ら話をしてきたといことは、「聞いてほしい」「わかってほしい」という気持ちがあります。決して否定はせず、気持ちに寄り添う声かけをしてあげましょう。
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【2】園に相談する
園がどのように対応してくれるかは、その園によって異なりますが、一度は園に相談することが必要です。昼間、親の見えないところで起きていることなので、話を聞くことはできても、その場でなにかをしてあげることはできません。また、先生たちも多くの子どもを見ているので、起きていることを知らない場合もあります。どのような対応をしてもらえるかは、園での様子や本人の話などを事実と擦り合わせて、園と相談していくことが大切です。
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【3】子どもと話し合う
話を聞いてあげたあとは、子どもともしっかりと話し合いましょう。「なぜそのようになってしまったのか」「もし逆の立場ならどう思うのか」「嫌なことをされたらどうしたらいいのか」など話していくうちに、子どもの気持ちが少し落ち着いたり、最初の話では聞くことのできなかった事実(相手の子にも嫌な思いをさせていたなど)が聞ける場合もあります。話し合いのときも、否定的な言葉かけは避け、子どもにも理解できる言葉で話してあげるようにしましょう。
■子どもにとって親は一番の味方
集団で生活している以上、大小問わずいじめは存在します。そのことを話してくれるうちはいいですが、話してくれないときもあります。また、もしかしたら喧嘩両成敗な内容かもしれません。しかし、どんなときも子どもは親に一番の味方でいてほしい、理解してほしいという気持ちがあるものです。もちろん、わが子がすべて正しいわけではありません。間違っていることもあります。間違いを正すもの親の仕事です。その場合は、否定的な言葉かけではなく、理由を説明して、あなたのことを思っているからこそ間違いを正しているということを伝えましょう。親子であっても、言葉にしなければ伝わらないことは多くあります。わが子が毎日を楽しく過ごせるように、最善を尽くしましょう。
(まいどなニュース特約・長岡 杏果)