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5G営業秘密の不正持ち出しで元ソフトバンク社員逮捕「焦点は転職条件の有無」 小川泰平氏が解説

 携帯電話大手ソフトバンクの高速大容量の第5世代(5G)移動通信システムに関する営業秘密を持ち出したとして、警視庁は12日、不正競争防止法違反(営業秘密領得)の疑いで、横浜市鶴見区、元同社社員で現楽天モバイル社員合場邦章容疑者(45)を逮捕した。元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は当サイトの取材に対し、「この容疑者の転職理由、転職に際して条件があったかどうかが捜査の焦点になる」と指摘した。

 捜査関係者によると、合場容疑者はソフトバンクに勤務していた2019年12月に社外から自身のパソコンを使って同社管理のサーバーに接続。5Gの情報などを自身に送って不正に持ち出した疑い。同容疑者は持ち出したとされる直後にソフトバンクを辞めて楽天モバイルに転職しており、警視庁は経緯を詳しく調べている。

 小川氏は「この容疑者には計画性がある」として上で、「一番問題なのは、楽天モバイル側がこの事実を知っていたかどうかです。『転職の条件』になっていれば共犯の可能性もあります。ただ、容疑者の情報の盗み方、取り方が稚拙なので、楽天モバイル側が関与していたとは考えにくい」と解説した。

 犯行に関して、小川氏は2つのポイントを挙げた。同氏は「一つは転職についてです。容疑者が自分から売り込んだのか、ヘッドハンティング会社の仲介があったのか、知人等を通して楽天モバイルに誘われたのか。もう一つは転職に条件があったのかどうか。この業界の相場とはかけ離れた高額の支度金や年収が指示されていたのか。そうした背景が犯行の動機となる可能性がある」と分析した。

 5Gサービスはソフトバンク、NTTドコモ、KDDI(au)の大手3社が2020年3月から運用を始め、楽天モバイルは3社より遅れて参入。携帯電話業界の技術競争が激化していた。

 小川氏は「楽天モバイルの関与があったかどうかも捜査されていくでしょう。容疑者はもちろん、もし指示があれば、楽天モバイルに対して損害賠償を起こされる可能性もある」と推測した。

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