交通事故に遭い、治療も受けられず生き延びた子猫 里親先で飼い主にべったりの“お膝猫”に

茨城県つくば市内の、のどかな田園地帯が広がる地域で、野良猫にえさを与える老人がいた。やがて猫はどんどん増え続け、なかには交通事故に遭い、大怪我を負って生きている子猫もいた。近所の人から通報があり、2匹の子猫は無事保護された。

■えさだけ与えて面倒をみない老人

おじいさんは、野良猫にTNR(捕獲器などで野良猫を捕獲「Trap」し、不妊・去勢手術「Neuter」を行い、元の場所に戻す「Return」)をすることなく、ただただえさを与え続け、いつしか猫が増えていった。

近所の人は、増えていく猫に不安を感じて保護猫団体のホリーキャットに相談した。2018年7月28日、現場を見に来たボランティアと相談した人が、「これ以上猫が増えないようなんとかしなければ」と話していると、2匹の子猫が現れた。茶トラ猫とミルクティー色の猫の兄弟だった。ミルクティー色の子猫は車にはねられたようで、顎に大けがをしていた。えさを与えていたおじいさんは、不妊手術はもとより治療のため病院に連れて行くこともなかったので、怪我のあとが痛々しかった。2匹とも猫風邪による目ヤニでまぶたがふさがっていた。

幸い2匹とも人なれしていたので、ボランティアが抱き上げて保護して、その後、譲渡サイトで里親を募集した。生後2カ月くらいだった。

■事故に遭っても頑張って生き抜いた

そのころ埼玉県に住む渡辺さんは、2017年10月にデパートで開催されていた譲渡会で、リリィちゃんという保護猫と出会い、家族として迎えていた。それまでは猫と暮らしたこともなく、保護猫のことも知らなかった。偶然リリィちゃんと出会ったことで、保護猫や保護犬のことを知ることとなり、保護団体でボランティアとして活動するようになった。

日頃から譲渡サイト「ネコジルシ」をよく見ていた渡辺さんは、つくば市で保護されたミルクティー色の猫のことが気になった。

「交通事故に遭ったと書かれていて、涙目で汚れた顔写真が掲載されていました。普段なら、キラキラのかわいい子猫に目がいくのですが、事故に遭ってもがんばって生き抜いたんだなあと思うと気になって、我が家に迎えたいと思ったんです」

トライアルが始まることになり、渡辺さんは心待ちにしていたが、その前に自身がボランティアをしている保護団体のシェルターにやってきた白黒の子猫、ペッパーくんを迎えることになった。

「思いがけずペッパーを迎えることになったので、いきなり同じ月齢の男の子が2匹になることにとまどいもありましたが、まだどちらも4ヶ月齢、仲良く遊んでくれるだろうなと思いました」

■やんちゃな甘えん坊

2018年 9月9日、ボランティアが事故に遭ったミルクティー色の子猫を連れてきてくれた。名前は、先に来たペッパーくんと語呂がいいと考え「ソルト」にした。

ソルトくんは、最初からゴロゴロ、スリスリ、ベタベタしてくる甘えん坊だった。先住猫のリリィちゃんにシャー!っと威嚇されてビックリしていたが、同い年のペッパーがすぐに仲良く遊んでくれるようになり、楽しそうだった。

成猫になっても相変わらず甘えん坊で暴れん坊。渡辺さんは、女の子のリリィちゃんが物静かなので、男の子のヤンチャ振りに一時は手を焼いた。ソルトくんは、事故の影響なのかニャーと鳴くことができず、ぴーぴーと声を振り絞って鳴くのだが、そこがとても可愛らしいのだという。

「とにかく私のことが好きなようで、いつも私の近くにいて抱っこしてほしそうにしています」

複数の猫を飼っている渡辺家で、唯一、抱っこ好きで渡辺さんの膝の上を独占する“お膝猫”だという。

(まいどなニュース特約・渡辺 陽)

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