一体どこから?東京のど真ん中に咲いた「ど根性彼岸花」が話題…車に踏まれぬ絶妙な位置取りにも驚嘆!

 この季節、畑や田んぼのあぜ道を赤く染める、彼岸花。「曼珠沙華」とも呼ばれ、その豪華は花は美しく、でもどこか妖艶で恐ろしさもあり…?そんな彼岸花が、東京都葛飾区の住宅街のコインパーキングで、アスファルトを突き破って咲き、話題を集めています。

 「コインパーキングに彼岸花が咲いてた」とツイッターに投稿したのは、写真家の岡田将(すすむ)さん。今月5日、たまたま通りがかって見つけたといい、「とにかく驚きました。視界の端に鮮やかな赤い色が入ってきたので目を向けたらこの彼岸花が咲いていました。周辺に鮮やかな色がないのでとにかく目立っていて、見つけた瞬間に思わず『おぉ!』と、驚嘆の声を上げてしまいました」と振り返ります。

 ツイートには、これまでに15.5万を超える「いいね」が付き、「ど根性彼岸花」「生命力に満ちてる」といった声のほか、「この駐車場にとめたら事故らないかも」「彼岸への入口はここ?」「サスペンスドラマなら…埋まってる雰囲気♪」と、この花ならではのリアクションも続々と…。生えているのが車止めの脇でちょうど踏まれない位置なことにも「ベストポジション!」との驚嘆の声が上がっています。

 にしても、周囲はアスファルトに囲まれた住宅街。岡田さん曰く、周囲には群生どころか「他に彼岸花の存在が見受けられるところもない」といいます。この土地は数十年前には畑だったそうで、まさかその時代のものが…?と想像も膨らませつつ、後日改めて地元の人に聞いたところ、コインパーキングの場所には4年ほど前まで住宅があり、「その庭に彼岸花も咲いていた」のだとか。舗装する前に整地はしたが、地面を掘り起こすまではしなかったといい、「もしかしたら、そのときの球根が残っていたのかも知れず、1~2年前から咲き始めた」とのことだったそうです。

■強い生命力…紫や白、黄色、ユリのような品種も

 30年以上鑑賞用の彼岸花を栽培・販売してきた長崎県の「城下農園」(※現在は赤い曼珠沙華のみ取り扱い)によれば、「彼岸花は非常に生命力が強い植物」。特に野生化している赤い彼岸花はひときわ強く、乾燥しがちで栄養分がないなど「少々の場所なら絶えることなく咲き続けられる」といいます。

 彼岸花の多くは3倍体で種子はできませんが、代わりに秋に花が咲き終わると地中の球根が二つに割れて増えていくそう。「分球したばかりの球根は通常2、3年で咲きますが、条件が整わないと5~6年かけてようやく花芽を出すこともあります」と同農園。「アスファルトに小さなすき間があり、そこから水が入るなどして何年かかけて成長したのかも知れませんね」と話します。そして、丈夫さと繁殖力の強さから、最初は2、3個の球根でも5~10年すると一面の彼岸花畑になることもあるのだとか。

 あぜ道を覆う真っ赤な花の印象が強い彼岸花ですが、園芸用ではラテン語の「リコリス」という名前で流通し、青みがかった紫やピンク、黄色などの色や、ユリのような姿の花などさまざまな品種が生まれ、その豪華な花の姿に魅入られる人も多いのだそうです。

何とも奥深い、彼岸花の世界。「最初は、大賀蓮などの古代蓮のように2000年前の種子が発芽することもあるので、そういったことが起きても不思議じゃないかも…なんてロマンを感じていたのですが…(笑)」と岡田さん。「でもこれをきっかけに多くの人と繋がれて、近所の方に話を聞けたりと面白い体験が出来て楽しかったです」と話してくれました。

■岡田将(おかだ・すすむ)

「写真新世紀2018」(キヤノン主催)で優秀賞を受賞。現在のおもな被写体は1~2mm程度の一粒の砂で、特殊な技法で高精細に撮影し、作品化。今後の目標は「砂のシリーズで建築会社や地質学関係の方と共同制作をしたり、日本中・世界中の砂を撮影したりしてみたいですね」

(まいどなニュース・広畑 千春)

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