2人の運命の赤い糸が光る!撮れる! “お寺のUSJ”全興寺に新アトラクション…SNS映えで人気

大阪市平野区の全興寺(せんこうじ)に、記念撮影スポット「赤い糸の縁結び」が設置され、SNS映えすると人気を集めている。観音像と離れて座り、小指を穴に入れるとセンサーが反応。結ばれているLED(発光ダイオード)製の赤い糸が光り、縁結びの赤い糸がつながる仕組みだ。

スマホ用のスタンドも完備。赤い糸は一度光ると2~3分点灯するため、カメラのタイマー機能を使って容易に自撮りができる。カップルはお互いが両端に座ることで、2人の“運命の赤い糸”が写真に映る。

全興寺は、聖徳太子が建立したとされる由緒ある寺。わずか750坪と決して広くはない境内に、地獄体験ができる「地獄堂」や、スマホで鬼探しができる「鬼ハンター」などの施設がひしめき合い“お寺のUSJ”などと呼ばれている。穴場の観光地として、コロナ禍までは海外からの参拝客も多く訪れていた。

5月下旬に除幕式が行われた“新アトラクション”。同寺住職の川口良仁さん(73)は、インスタ映えを狙って設置したと話す。昨年11月から撮影スポット設置を進めていたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期に。想定外の事態は「赤い糸の縁結び」に、コロナ禍でのつながりや縁といったテーマを問いかけるものになった。

季節によっては撮影スポットを夕日が照らし、まるで観音像に後光が差しているように見えるという。川口さんは「仏さんと縁を結んでほしい。人との縁やつながり。離れてもつながっているということは、これからのディスタンスの時代に大切になってくる」と説く。

同寺の地獄堂から鬼が逃げ出したという設定で、スマホで鬼探しをする「鬼ハンター」(100円)も始まった。境内に隠されたQRコードを探し、読み取ると鬼が出没。スマホの画面上で豆を投げることで捕まえることができ、4匹すべてを捕獲すると幸せの仏様が現れる。

川口さんは「子どもに来てほしいし、遊びに来てほしい。敷居を高くするよりも、遊びやゲーム感覚で、何か身につけてくれれば」と、全興寺の“USJ化”の意図を語る。怖すぎる地獄絵図の映像を見せ「命はひとつきり」と訴える地獄堂からは、ギャン泣きする子どもの悲鳴が聞こえていた。

(まいどなニュース/デイリースポーツ・杉田 康人)

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