LINEスタンプ「長文」に脚光?…コロナ禍のテレワークや業務利用増も背景「えっ、スタンプだけ?」を解消

 コロナ禍で導入が進んだテレワークや、社内・社外連絡のスピード化の一環でLINEの業務利用が増える中、イラストだけでなく、二言三言を添えた「長文スタンプ」や、文面が自由に変えられる「メッセージスタンプ」が人気を集めています。業務以外にも、PTAなどの半オフィシャルな利用でも、「スタンプだけでは失礼と思うときも長文ならきちんと感が出る」との声も。利用者やクリエーターらを取材しました。

■3900セット以上

 「娘の小学校のPTAグループLINEでは『スタンプで済ますのはNG』という空気があった」と話すのは大阪市内の女性会社員(38)。「例えば『ありがとうございます』という言葉一つでも、『お時間のない中』とか『素晴らしい出来栄えで』とか、前に投稿した人よりさらに丁寧な言葉を重ねていかないと…という圧を感じた」と言います。ですが、グループの一人が長文スタンプを使い始めたところ、あっという間に拡散。自身も導入し「二言三言重ねなくても、一押しで済むからすごく楽」と笑います。

 業務連絡にLINEを使い始めたという団体職員の30代男性も「上司からスタンプが送られてきても、自分が同じようにスタンプを返すのは抵抗があるし、空気を読み間違えたスタンプを送ってしまいそうで怖い。かといって文章だけだと堅い感じだし…」と悩みます。

 LINE株式会社コンテンツクリエイティブチームの石川康さんによると、こうした「長文スタンプ」が登場したのは2017年ごろ。「利用者数が増加するにつれ、家族や友人だけでなく会社や学校のメンバーなど利用場面も多岐に渡るようになり、最初に『敬語スタンプ』が、またその進化版としてより丁寧な受け答えの『長文スタンプ』が生まれた」と振り返ります。

 さらに「コロナ禍で注目されたテレワークを始めとする業務利用も、長文スタンプ利用のさらなる促進につながっている」と分析。そうした市場ニーズをくみ取る形でクリエーターたちが次々に作品を生み出し、現在タイトルに「長文」とついたものだけで3900セット以上あるほか、今年3月には好きな文字が長文で入力できる「メッセージスタンプ」を開発し、クリエーターの作品も次々に登場しています。

■相手を思いやる一言添えて

 Twitterユーザーのふなみん(@funamintan)さんもそうしたクリエーターの一人。人気の「おしゃれ女子のやさしい長文」シリーズには、「ありがとう」だけでも「助かります ありがとうございます」「何から何まで本当にありがとう」など7種類が。ほかにも「大丈夫です お気になさらず」「既読しました 後ほど返信します」「おつかれさまです もし寝ていたら…すみません」と、相手を思いやるもう一言が添えられたスタンプが並びます。

 「自分も例えば誰かに会うとき『気を付けてね』『お待ちしてます』を必ず使うんですが、どちらも一度に使えたら便利だし、何より普段言えない感謝を伝えられると思った」とふなみんさん。「実際、時間がなくて文字を打てないとき、スタンプだけだと『え?スタンプだけ?』と寂しく感じられるかもしれませんが、長文ならきちんとした感じが出せますし、言葉が多い分そこまで雑な感じにもならない」と話します。

 メッセージスタンプについては「長文、短文どちらも使え、あらかじめ定型文を登録しておけば入力も簡単。メモ書きや付箋のような使い方のほか、職場でも使えるのでは」といい「職場用、家庭用などより詳しい内容のスタンプになれば、一人ひとりに合わせてとても便利な使い方ができ便利」と話します。

 確かに「スタンプだけ」より丁寧で、長い文章よりもお互い気持ちがラクなような。一歩間違うと何かと大変な“スタンプ問題”からも、解放してくれるのかもしれません。

(まいどなニュース・広畑 千春)

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