千葉から起こせ!「食べ歩きパンケーキ」ブーム…コロナ禍のハワイアンカフェ、クラウドファンディング視野

コロナ禍で影響が大きかった飲食店だが、緊急事態宣言に伴う休業要請の解除が始まり、徐々に店内での営業を再開するところも出てきたようだ。とはいっても、感染予防や“密”を避けた対策などを行いながらの営業、コロナ第2波への懸念など通常営業とはほど遠い。そんなピンチをチャンスに変えて、千葉・市川からパンケーキブームを巻き起こそうと新規事業を立ち上げるハワイアンカフェがある。タピオカブームに続けとばかりに、店の再起に向けて自慢のオリジナルパンケーキをテイクアウト用としてクレープ感覚で食べ歩きできる“お手軽パンケーキ”を販売するというのだ。その事業支援金をクラウドファンティングで募るらしいが…果たして“お手軽パンケーキ”とはいかなる逸品なのか?

パンケーキブームを巻き起こそうと奮起しているのは、千葉県市川市のハワイアンカフェ「プウホヌア」のオーナーである永山了一さん。今年8月でオープンしてから8年目を迎える。ランチやディナーのほか、ハワイアンミュージシャンのライブ、ウクレレ教室やリボンレイ教室を開催するなど、地元住民らにハワイアン文化に親しんでもらおうと営んできた。

店自慢のオリジナルパンケーキというのは、地元住民からも人気のある絶品だ。千葉県産レッドクイーンプレミアムという鶏卵と2種類のチーズを使用し、アイスクリームやバナナ、チョコートソースなどをトッピングするパンケーキ。中でも、エスプーマ(調理器具)を使って泡状に仕上げた生クリームのトッピングが軽い口当たりで常連客から好評という。

この特製パンケーキを起爆剤に売上をアップさせようと、永山さんは「クレープのような感覚で、その場で食べられる“お手軽パンケーキ”をテイクアウト用として売り出して一発当てたい」ともくろんでいる。一体、“お手軽パンケーキ”というのはどんな逸品なのか。永山さんによると、現在、店頭にて試験的にワンコイン500円で限定販売しているという。それは、片手で持てるほどの透明のプラスチックカップに、一口サイズにカットしたパンケーキと生クリームがたっぷり入っているもの。地元の住民も「食べやすい!」「お店の味が気軽に食べられてうれしい」などと評判も上々だ。

さらに、今後は「カップのサイズを倍にアップし、ハワイで人気のレインボーかき氷(シェイブアイス)のようなイメージでトッピングの彩りを増やしていこうと考えています。例えば、バナナやマンゴー、ストロベリーなどのピューレをのっけることで、色とりどりに見栄えも良くしていきたい」と永山さん。インスタ映えを狙って、女子高生など若い世代にも受け入れられるような商品として売り出していくという。クラウドファンティングでは、このパンケーキ・テイクアウト事業を拡大していくための支援金を募るといい、7月には募集を始めたいそうだ。

常連客でもあり、クラウドファンティングの支援者の一人西原亮さん(株式会社明治クッカー代表)もオリジナルパンケーキを一押し。西原さんも、パンケーキ・テイクアウト事業に参画し、開発チームとして動いている。フランチャイズや技術提携をはじめ、メディアに取り上げてもらうための戦略なども検討、「いかに地元市川からパンケーキを発信していくか」と模索中だ。

実は、クラウドファンティングは2回目のチェレンジ。1回目は、店舗存続ための運営資金を調達しようと3月に一度クラウドファンティングに踏み切った。しかし、目標額に届かず…永山さんは「ただ運営資金を募るだけではだめ。何か話題性のある新規事業を立ち上げなければ」と前回の反省を踏まえて、“お手軽パンケーキ”作戦を考案した。

現在、「プウホヌア」の売上はこれまでの7割減ほど。売上の大半を占めていたハワイアンライブや貸し切り業に関しては再開の目処が立たない状況のため、ここは再度クラウドファンティングに挑んでパンケーキブームを起こしたいところだ。永山さんは「まずは店頭で1日100個パンケーキの販売を目指したい。クラウドファンティングではパンケーキ・テイクアウト事業の支援を広く募り、皆さんのお力を借りながら店自慢のパンケーキをヒット商品として世に送り出したい」。

この記事を読んでいただいた皆さん。永山さんとともに、パンケーキブームを起こしてみたいと思いませんか?

(まいどなニュース特約・渡辺 晴子)

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