紙袋に入れて高架下に捨てられていた子猫、後輩猫の面倒をよく見る姉御肌の猫になる

夏ちゃんは、白サバの女の子。高架下に捨てられていた。生まれてからさほど月日が経っておらず、まったく汚れていなかった。たまたま仕事帰りに通りかかった奥内さんが発見して保護した。夏ちゃんは保護された先で飼われていた柴犬とも仲良くなり、成長すると後から来た保護猫たちの面倒をよく見る姉御肌の猫になった。

■紙袋に入れて捨てられていた子猫

大阪府に住む奥内さんは、仕事の帰り道、17時頃に自転車を走らせていた。自転車と歩行者しか通れないほど細い高架下に差し掛かると、ケーキ屋の紙袋が落ちているのが見えた。何かと思ってのぞいてみると、紙袋の中には片手に乗るくらい小さな子猫がいた。

「仕事に行く時、紙袋はありませんでした。目が開いたばかりのようで、被毛はきれいでした。お腹を触るとパンパンで、お腹がいっぱいなのが分かりました。紙袋に入っていたし、誰かが飼いきれなくて捨てたんだと思います」

2004年5月。当時、奥内さんは、柴犬を1匹飼っていたが、この子猫も飼うことにした。

■ミルクをゴクゴク飲んで無事成長

奥内さんは、子猫を「夏ちゃん」と名付けた。猫用の粉ミルクを与えるとごくごく飲み、元気な子に育った。食欲もあり、順調に成長したという。夏ちゃんが人を怖がらない子になるように、仲間と催すバーベキューに連れて行った。夏ちゃんは、柴犬の遊ちゃん(5歳、女の子)とも仲良くなり、一緒に寝たり、じゃれて遊んだりした。

■後輩猫の面倒をよく見る姉御猫

夏ちゃんは、目が大きくて可愛いのがチャームポイント。最初は大人しかったが、1歳くらいから気に入らないことがあると噛んでくることもあった。しかし、後日、奥内さんが保護した下半身不随の猫、アメリちゃんには優しかった。よく面倒を見て、ごはんの時も、アメリちゃんが後ろからついてきているかどうか必ず確認した。

「もともと姉御肌なのかもしれません」と、奥内さんは言う。

最近は、年を取ったせいか性格が丸くなり、高いところに登れなくなったので、「上げて」と鳴く。「ごはんがほしい」、「窓の外を見たいから抱っこしてちょうだい」、「水を入れて」、「おかわり」など、実によくおしゃべりをする。もう14年間も一緒に暮らしているので、何を言っているかよく分かるそうだ。

(まいどなニュース特約・渡辺 陽)

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