ミシュランガイドの季節がやってきた…憧れの高級店から庶民的な値段のお店も一挙紹介

 京都・大阪のレストランなどを格付けし、紹介する「ミシュランガイド京都・大阪2020」が日本ミシュランタイヤから9日発表され、12日に発売された。最高評価の「三つ星」は京都8店、大阪3店の計11店。食いしん坊注目の「ビブグルマン」は37店が新たに載り、計211店に。そこにはあのカレー店やラーメン店も。一度は訪れてみたい店を厳選してみた。

 運命と言えば大げさだが、注目の格付け発表とあって、会場の帝国ホテル大阪には関係者や招待者が集まり、熱気に包まれた。あいさつに立った日本ミシュランタイヤのポール・ペリニオ代表取締役社長も「ミシュランガイドは1900年に誕生し、今年120年となります。毎年多くの星を維持し続ける京都、大阪は世界的にも有数の美食都市といえます」と興奮気味だった。

 今回の「ミシュランガイド京都・大阪2020」は東京に続いて創刊。初版から11年目を迎え、飲食店、レストラン415店、旅館29店、ホテル46店が掲載されている。

 最高評価の「三つ星」は京都8店、大阪3店の計11店。数は前年と同じで、すべて日本料理店。京都市内の「祇園さゝ木(ささき)」「前田」の2店が二つ星から三つ星に評価を上げ、「瓢亭」「吉兆 嵐山本店」など3店が11年連続で掲載された。また大阪では吹田市の「柏屋」、大阪市の「太庵」が初めて10年連続をクリアしている。

 「太庵」店主の高畑均さんは大台を突破しホッとした表情。「プレッシャーはありましたが、その出所も分かっている。安定させようと思わず、これからも挑戦し続けたい」と話した。落ち着いた雰囲気の店内。「特徴は炭で焼く会席料理」とのことだ。

 「二つ星」で注目されたのは一つ星から評価を上げた京都市内の「新門前 米村」だった。というのも29店ある京都の二つ星以上の中で唯一、日本料理ではなくイノベーティブ部門として初めて掲載されたからだ。関係者によれば「和洋の良さを生かした独創的、革新的な料理」とのこと。また「一つ星」として新たに掲載された大阪市内の「Hatsu」もデンマークで学んだシェフによるイノベーティブ料理。こちらも一度味わってみる価値はありそうだ。

 さて、ここからは食いしん坊にとって待ちに待った「ビブグルマン」へ進む。6000円以下で良質な食事ができる店ということで、がんばれば手が届く範囲。なかには庶民的な値段の店がたくさんある。まず京都からビブグルマンにインド料理・カレーのカテゴリーではじめて掲載された「インド食堂 タルカ」と名物京鴨カレーの「カレープラント」を推奨。ラーメンのくくりでは異色のコース料理が楽しめる「ルセル」と出汁に鹿の骨や鯛の頭を使う「拳ラーメン」を取り上げておく。

 大阪からは、おでんの「由堂」と川西から引っ越してきた豆腐と湯葉の店「四季喰のむら」やカレー「Soma」、ラーメン「うえまち」「麦と麺助」がおすすめ。あとピッツァ「ピッツェリア・ダ・ティグレ」、穴子料理の「北浜あなごや」も加えておく。実際に「うえまち」にはよく通うが、売り切れ次第閉店となるので要注意を。

 憧れはやはり、伝統と格式からいっても「吉兆 嵐山本店」だろう。代表の徳岡邦夫さんは11年連続三つ星に満足することなく「2020年の東京五輪、2025年の万博があり、日本料理、日本文化を広めるチャンス」と広い視野の持ち主だった。チラッと値段表をみると昼夜とも最高10万円。思わず尻込みしそうになったが、こちらの気配を察し祇園の「Hana吉兆」を推奨してくれた。親子丼もあるそうで、まずはここからステップアップしよう。

 ガイド本は12日発売。価格は税別で3180円。

(まいどなニュース特約・山本 智行)

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