泥だらけで駐車場にいた子猫を保護 夫婦にだけ心を開いた翔太郎

道路の隅っこでニャアニャアと鳴いていた子猫、翔太郎くん。かわいそうだと思って保護した夫婦に少しずつ心を開き、その夫婦にだけは甘えるようになった。特別な絆を結んだ夫婦と猫の間に優しい時間が流れていった。

■泥だらけの子猫

2010年12月、愛知県に住む岡田さん夫妻は、買い物から帰ってきて車を駐車場に停めた。どこからともなく猫の鳴き声がするので探してみると、家の前の道路の隅っこで子猫が鳴いていた。

周囲には母猫やきょうだい猫の姿も見当たらず、はぐれてしまったのか捨てられたのか分からないが、子猫はたった1匹でいた。車の往来が激しい道路で、そのままにしているとひかれてしまうかもしれなかったので、岡田さんは、ひとまず子猫を保護することにした。

子猫はずいぶん長い間放浪していたのか、泥だらけで目やにもひどかった。岡田さんは、泥を落そうとシャワーで洗おうとしたが、ずいぶん抵抗して暴れた。

動物病院に連れて行くと、生後1カ月半くらいだということだった。名前は、翔太郎くんにした。

■夫妻と翔太郎くんの特別な関係

実は岡田さんは、猫好きだが、自分で飼おうとは思っていなかった。ただ、とても可愛くて、かわいそうだったので放っておけなかったという。

翔太郎くんは元気だったが、猫風邪のため眼の瞬膜が下りていて、一見すると具合が悪そうに見えた。しかし、保護した当初からシャーシャーと怒る元気はあった。

岡田さんは初めて猫を飼うので、子猫用のごはんなど必要なものを獣医師に相談して用意した。最初は怖がって部屋の隅にいたので、隅っこにごはんを置いてあげるとよく食べたそうだ。

翔太郎くんは、数日間、部屋の隅にいたまま出てこなかったが、ちょこちょこ部屋の中を探検しては隅っこに戻るようになった。

「時間とともに私たちにはなれてきて、近くに寄ってきてスリスリしたり、仕事から帰ってきたら玄関まで迎えに来てくれたりしました。他の人には、最後まで懐かなかったので、他の人と私たちは違うんだと思うと、特別な感じが嬉しかったです」

■優しい猫

翔太郎くんは、べたべた甘える子ではなかったが、とても優しい子に育った。岡田さんのお母さんが亡くなり、泣いていると、ちょこんと座ってずっとそばにいてくれたという。

新しい保護猫、がんもちゃんが家に来た時も、とても優しく接していた。がんもちゃんは、生まれつき心臓の病気を持っていたので不妊手術ができなかった。そのため、発情期が来ると大声で鳴いたが、ずっとがんもちゃんをなめて慰めてあげていた。がんもちゃんが翔太郎くんのベッドを占拠しても、自分はよそで寝た。

残念ながら、翔太郎くんは8歳8カ月の時、乳び胸という胸に水がたまる病気になって、2019年7月に亡くなった。妹のがんもちゃんは、翔太郎くんの亡骸に向かって、「早く起きろ」とシャーシャー言って怒り、本当にいなくなってしまったいま、とても寂しがっている。

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