タピオカの次は「わらび餅ドリンク」がくる? 話題の発信地・巣鴨の専門店を調査

 タピオカドリンクがブームとなっている中、そのタピオカに代わって、わらび餅を入れた飲料がSNSで話題になっている。さっそく東京・巣鴨のわらび餅専門店で味見し、タピオカとの違いや将来性を探った。

 ツイッターでわらび餅入りドリンクが“バズった”のは7月27日、まつじ@matsujun5213さんの投稿だった。「俺は衝撃を受けた」と切り出し、巣鴨のわらび餅専門店が作るドリンクを飲んだ感想「上品な香り、優しい甘さ、わらび餅の柔らか食感。幸せだった。タピオカより俺はこっちが好き。味は抹茶、ほうじ茶、紅茶、烏龍茶から選べる」というツイートに、8月1日現在で2・2万件のリツイート、5・1万件のいいねが付いている。

 この店は、JR巣鴨駅から徒歩約3分、“おばあちゃんの原宿”と称される巣鴨地蔵通り商店街の手前を左折したところに店を構える「わらびもち もとこ」。同店の広報担当は当サイトの取材に「わらび餅の専門店として約15年営業しており、7月14日からドリンクの販売を始めました」と説明。もちろん、タピオカブームを意識しているわけだが、同店の客層は、タピオカ店より“大人”な印象を受けた。「ドリンクだけでなく、わらび餅も一緒に買っていく方も多いです。ネットで話題になってからは若い方も来られるようになって、客層も変わってきました」という。

 わらび餅入り抹茶ドリンクを飲んでみた。太いストローから、細かく刻んだわらび餅がスルッと口内に滑り込んで来る。噛まなくても溶けていく。タピオカの客層は若い女性が多いが、わらび餅ドリンクは老若男女、むしろ高齢者にも最適なのではないかと思った。

 まつじさんにも見解をうかがった。

 -タビオカとわらび餅の違いは。

 「タピオカの良い点は噛みごたえを感じながらその食感と味を楽しめることだと思いますが、悪い点は吸い込む時に少し頑張らないといけないことがあるという点で、ストレスに感じることがあることと、その弾力が故に噛みながら飲むとあごが疲れるという点です。わらび餅の良い点は非常に柔らかい上に噛むときに歯に付かないという点で、かなりの口当たりの良さを感じました。吸いやすくするために小さく切ってくれていますので、食感を期待すると拍子抜けするかもしれません」

 -わらび餅ドリンクはブームになりますか。

 「タピオカドリンクブームからの乗り換え、派生で新たなブームになるとは思いますが、一過性のもので終わると思います。今までタピオカだったものが、わらび餅になっただけですので。ただ、わらび餅それ自体はとても美味しいことは変わりありませんので、地域に根差し、長年愛されてきた専門店のサブメニューとして残っていくのではないかと思います」

 -飲料に食べ物を入れる発想とブームについて。

 「組み合わせは無限にあるのでこれからもいろんなものが出てくるだろうと思っています。次に新しく若者にブームになる食べ物が出てきますと、タピオカブームはあっさりと終わってしまうだろうと思っています。 ゴミを捨てる場所は少ないですし、カロリーも高いですし。今回は、わらび餅という今までになかった中身への興味がSNSウケにつながったのだろうと思っています」

 わらび餅ドリンクは巣鴨だけでなく、東京・新宿や大阪、北九州など全国各地に登場。ブームの兆しはある。「もとこ」の広報担当は「ブームには左右されず、巣鴨という地域に密着していきたい。ブームに乗っかりはするけれど、踊らされずに」と地に足を付ける。ブーム云々より、高齢化社会における「巣鴨のソウルドリンク」になる可能性を感じた。

(デイリースポーツ・北村 泰介)

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