「日本最古のかんきつ」復活を 奈良「大和橘」商品開発で保全
環境省から2012年に準絶滅危惧種とされた大和橘を復活させようと、奈良県の民間団体「なら橘プロジェクト推進協議会」が、独特の香りや苦みを生かした商品開発を通じて保全活動に取り組んでいる。
大和橘はタチバナの別名。実、花、葉から一年中異なる香りを楽しめるミカン科の植物で、日本最古のかんきつともいわれる。
協議会会長の城健治さん(78)が大和橘に出合ったのは11年。伐採で自生数は減少していた。古くから歌にも詠まれ親しまれてきた歴史に魅力を感じていた城さんは「昔からある大切な物を復活させたい」と育て始めた。
ところが販売のため飲食店を訪れると「10軒回って全て断られた」。種の多さや苦みが理由だった。落胆していた時、海外で修業した料理人に持って行ったらと大和橘の研究員に勧められた。すると「ほのかな苦みがおいしさの要素になる」と評価された。
現在では一部の飲食店でパスタやジェラートに果皮や果汁が使われるように。大和橘の苦みや爽やかな香りが料理のアクセントとして好評で、県内外からも注文が入る。
