「北中米W杯・1次リーグF組、日本代表1-1スウェーデン代表」(25日、ダラス)
1次リーグF組最終戦が行われ、日本はスウェーデンと1-1で引き分けて勝ち点5とし、同組2位で3大会連続の決勝トーナメント進出を決めた。DF長友佑都(39)が後半30分から出場。日本選手初となる5大会連続出場の偉業を達成した。決勝トーナメント進出に貢献した“鉄人”は「W杯はマンマ・ミーア」と得意のイタリア語も交えて感慨に浸った。
長友は誰よりも夢の舞台を踏んできたからこそ、その場所の尊さを知る。「ワールドカップ、マンマ・ミーア。4年間このために準備してきたから。マンマ・ミーア」。短い時間ながら日本の決勝トーナメント進出にも貢献し、イタリア語で「なんてことだ!」という驚きを意味する言葉で喜びをかみしめた。
1-1の後半30分から中村に代わって左ウイングバックに入り、今大会初出場。白いヘアバンドを巻き、勢いよくピッチへと駆け出した。左サイドから鋭いステップで相手をいなし、左足でクロスを上げるなどして躍動。同点に追いつかれ、悪い流れが立ち込めた中、ベテランが試合の雰囲気に変化をもたらした。
1点でも多く取るためにチームが前掛かりになっていた時間帯で森保監督は長友を起用。「攻撃だけの意識になってゲームを崩すことはあってはならない。失点していたかもしれない展開で落ち着きをもたらしてくれた」と、試合終盤を引き締めた動きを評価した。
日本選手初となるW杯5大会連続出場。2022年のカタール大会を終えて引退が頭によぎったこともあったが、「4年前の自分におまえ、やめなくてよかったなって。なんでそんなこと考えてたんだ、ふざけんなってことを言いたいですね」。当時35歳と決して若くない肉体にむちを打ち、再び大舞台を目指すことを決意。今年3月には右太もも裏肉離れを負ったが、驚異の回復力でW杯行きをつかみ、「こんな素晴らしい景色がまた見られるとは」と7万人の大観衆に包まれた景色を目に焼き付けた。
出場中、ベンチからは後輩たちの大きな声援が聞こえた。「出てる選手に勇気を与えたい、絶対孤独にさせない」と自らがしてきた振る舞いが継承されていることを試合に出て実感した。「魂の叫びかっていうぐらい、後輩たちも後押ししてくれた。僕が思っていたことは間違いなかったなと。心のつながり、魂のつながりを彼らと感じました」。日本の躍進の鍵を握る唯一無二の存在。熱い言葉、頼もしい背中でチームを世界の頂へとけん引していく。
◆長友の記録 国際サッカー連盟によると、W杯5大会出場はアジア初で、39歳でのW杯出場はアジア最年長記録。W杯通算16試合出場とし洪明甫(現韓国代表監督)のアジア最多記録にも並んだ。日本代表では歴代2位の通算146試合目。