「北中米W杯・1次リーグC組、ブラジル代表3-0ハイチ代表」(19日、フィラデルフィア)
C組は6度目の優勝を目指すブラジルがハイチを3-0で下して勝ち点4とし、首位に立った。前回4強のモロッコはスコットランドに1-0で競り勝ち、得失点差で2位。決勝トーナメント1回戦では、日本の入るF組1位がC組2位、F組2位がC組1位と対戦するため、今後の行方にも注目だ。D組で開催国の米国が1位通過を決めた。オーストラリアを2-0で下し、2連勝で勝ち点6。トルコはパラグアイに0-1で敗れ、2連敗で敗退が決まった。
巧みな用兵と人心掌握術。ブラジルを率いるアンチェロッティ監督が持ち味を発揮し、W杯初勝利を挙げた。イタリア出身の67歳の名将は「明確なアイデンティティーを求めているわけではない。次は(戦い方を)変えるかもしれない」と平然と言った。ブラジルをW杯で外国出身者が指揮するのは初。その確かな手腕で新風を吹き込んでいる。
モロッコとの初戦からセンターFWを代えた。長身で力強いチアゴではなく、機動力があってMFの役割もこなせるクニャを起用。この選択で、人数をかけたハイチの守備を切り崩した。
前半23分、クニャが中盤に下がってボールを奪う。前に残ったビニシウスが仕掛けてシュートを放ち、遅れてゴール前に入ってきたクニャがこぼれ球に詰めて先制した。
左ウイングのビニシウスは「監督から(サイドではなく)相手センターバックの間でプレーするように言われた」と明かす。クニャが下がって相手をつり出し、中に入ったビニシウスが空いたスペースを突くのが狙い。前半追加タイムにビニシウスが決めた3点目は、まさにこの形だった。
「もっと監督の言うことを聞かないとね」とビニシウスは笑う。アンチェロッティ監督は欧州五大リーグ全てを制し、欧州CLでは最多5度の優勝を誇る。タレントをまとめ、その力を引き出せる最良の組み合わせを見いだす目は当代随一。「王国」復権へ、力を尽くす。