澤スタメン「笑顔で終わりたい」

 INAC神戸は18日、皇后杯準々決勝のAS埼玉戦(19日、東京・味の素フィールド西が丘)へ向け、神戸市内で一般非公開で約1時間半の練習を行った。今季限りでの引退を表明し、17日に会見したMF澤穂希(37)もフルメニューを消化。松田岳夫監督(54)は澤の先発起用を明言した。なでしこのレジェンドが有終を飾る優勝を目指してピッチを駆ける。

 負ければ引退。決意を固めた澤だが、19日の準々決勝をラストマッチにするつもりはない。「(あと)3試合やりたい。今やっている最高の仲間と笑顔で終われれば」。準決勝、決勝へと勝ち上がり、そして最後も笑顔で-。有終の美、最後のタイトルをつかみに行くつもりだ。

 この日の練習では時折、笑みも浮かべながら、汗を流した。澤らしさが詰まったのはミニゲームの最後、誰かが1点を決めたら終了という場面だった。

 左からのクロスに抜け出し、滑り込みながら右足で合わせて最後の1点をゲット。「ミニゲームだけど、勝負にこだわってやりたいと思っていた。あしたの試合につながる、いいトレーニングができたと思います」

 17日の引退会見では「皇后杯で優勝するため、チームがひとつになるためにもこのタイミングで発表した」との言葉もあった。“澤締め”でチームの士気はグンと高まった。

 松田監督は「(引退発表をしても)普段と変わらず、いつも通り100%集中してやっていた」と評価し、「基本的には使う」と先発起用を明言した。

 経験と危機察知能力から、最近は“バランサー”としての位置取りも多いが、本来は代表通算最多得点のゴールゲッターだ。指揮官は「攻撃的にプレーしてほしい。節目とか、一番点が欲しい時に取っている選手」と、得点にも期待を寄せる。

 11年のINAC神戸移籍後は、皇后杯での得点はない。自身のゴールとチームの優勝という結果こそ、最後に見せると誓った「澤穂希の生きざま」にはふさわしい。

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