ザック異例のオフ 選手の精神面重視
「ブラジルW杯・C組、日本-コロンビア」(24日、クイアバ)
サッカー日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督(61)は21日(日本時間22日)、1次リーグ最終戦のコロンビア戦を前に、異例のオフを与えた。1次リーグ突破へは勝利が絶対条件。指揮官は「メンタル的にもフリーになってほしい」と説明し、対策を講じる時間を削ってでも、精神的にリフレッシュさせることを選択した。
ザッケローニ監督が大勝負に打って出た。「フィジカルはまったく問題がない。メンタルのところで、選手をいい状態で向かわせるためにと考えた」。急きょ、オフを決断し、昼食時に選手に通達。運命のコロンビア戦を前に、あえて休ませることを決めた。
崖っぷちの状態で臨む1次リーグ最終戦まで、残された時間は少ない。これまでの2戦を踏まえた修正点や、コロンビア対策など着手すべき点は多いが、指揮官が最重要視したのは精神面でのリフレッシュだった。
ここまで1分け1敗。思い描いていたW杯とは、遠くかけ離れた結果に「おのおの、プレッシャーも感じていると思う。ストレスをフリーにして臨むのが一番だと思う」と感じていた。
C組で首位に立つコロンビアを相手に、対策を練る時間を減らすのは、ある意味ギャンブルだ。それでも、指揮官は「4年間、哲学として掲げてきたことを変えるつもりはない」と、積み重ねた自信は揺らいでいない。
さらに「あまり、情報を(選手に)多く出し過ぎると、相手のことを警戒しすぎる。(コロンビア戦に)大切なポイントを1つ、2つと絞り込み、落とし込んでいく」とも言った。自分たちのスタイルをベースに臨む腹づもりだ。
ザッケローニ監督は、W杯中も、時間を見つけては選手たちとの対話を重ねてきたという。「次の試合は絶対やってくれるだろうという心境だ」。その言葉は確信か、それとも祈りなのか。答えはコロンビア戦で出る。





