柿谷、劇的弾 国内組だけで日本初優勝

 「東アジア杯、日本2‐1韓国」(28日、ソウル)

 日本が韓国に2‐1で競り勝ち、大会初優勝を飾った。前半25分にFW柿谷曜一朗(23)=C大阪=が先制。1‐1で迎えた後半ロスタイムに柿谷が2点目を決めた。敵地で韓国に勝つのは8年ぶりで、国際Aマッチの対戦成績は日本の13勝22分け(PK勝ち3、PK負け1を含む)38敗。得点王には3点の柿谷が輝き、最優秀選手にはMF山口蛍(C大阪)が選ばれた。

 宿敵を撃沈させる決勝ゴール。日本の背番号30は雄たけびを上げながら、雨にぬれてグチャグチャのピッチにダイビングした。味方選手が幾重にも折り重なった。完全アウェーで劣勢が続く中、柿谷の2発が日本を窮地から救った。

 後半ロスタイムに突入後、カウンター攻撃から原口が放ったシュートをGKがはじいた。「元気(原口)が仕掛けていって、こぼれてくると信じて走っていたら本当にこぼれてきた」‐。

 ボールが足元に入ってきても、柿谷はまったく慌てなかった。相手GKと、ゴール前に飛び込んできたDFの動きを見極め、柔らかな左足のシュートでサイドネットへ流し込んだ。「ちょっと冷静に打ったように見えたが、結構心臓バクバクでした」とおどけた。

 立ち上がりから押し込まれ、前線までパスが供給できない。先制ゴールも、自陣深くからの青山のパスを呼び込むと約30メートルを独走し、右足でゴール左を射抜いた。「日本を背負って優勝しにきて、それが達成できた。うれしさはそれだけ」と冷静そのものだった。

 敵に主導権を握られても、一つのプレーですべてを変える23歳。「連係うんぬんよりも気持ちで戦う」。1年後のブラジルW杯に向け、弾みをつける大会初優勝。海外組が不在の中、国内組で臨んだ一戦で大会得点王まで手にした。柿谷がエースの空気をまとい始めた。

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