JリーグのYBCルヴァン・カップ決勝に向けて、12大会ぶり3度目の優勝を目指す柏と、3大会ぶり2度目の制覇を狙う広島が31日、試合会場となる東京・国立競技場で冒頭15分を除く非公開での前日練習を行った。柏の日本代表FW細谷真大(24)は、2022年10月に水頭症のため32歳で亡くなった元日本代表FW工藤壮人さんらがつけた柏のエースナンバー『9』を今季から継承しており、13年大会の工藤さんに続く決勝弾へ決意。広島のFW木下康介(31)は、古巣との大一番を前に闘志を燃やした。
柏の昨季チーム得点王が敵として立ちはだかる。6月に柏から広島へ完全移籍したFW木下は「タイトルを取るために来た。相手が柏っていうのもあり、一層負けられない。いいサッカーをしてくるので、それに負けずたたきのめしたい」と古巣相手に闘志を燃やした。
昨季10得点を挙げ、今季も移籍前の前半戦に限られた出場時間で3ゴールを記録。9月の柏とのリーグ戦では先発出場で存在感を発揮していただけに「警戒されるとは思う。それを上回るプレーをしたい」と意気込んだ。
22年大会は、広島でもプレーした工藤さんが急死した翌日に優勝し“弔いの戴冠”となった。1日は工藤さんの娘が審判団をエスコートする予定で、主将のDF佐々木は「すてきな巡り合わせ。全力で試合を楽しんでいるところを彼(工藤さん)、ご家族にしっかりとお見せできたら」と力を込めた。