J1神戸 魔さかの0-3敗退 第1戦2-0白星から一転 吉田監督、責任痛感「神戸らしさを出せなかった」
「ACLE・決勝トーナメント1回戦・第2戦、光州3-0神戸」(12日、光州)
ホームアンドアウェー方式で争う東地区の第2戦が行われ、神戸はアウェーで光州(韓国)と前後半を0-2で終え、2戦合計2-2で迎えた延長後半に勝ち越され、2戦合計2-3で敗退した。川崎はホームで上海申花(中国)に4-0で快勝し、2戦合計4-1として準々決勝に進んだ。準々決勝以降は東西の両地区のクラブで争い、4月25日~5月3日にサウジアラビアで集中開催される。
アジアNo.1クラブへの夢は道半ばで途絶えた。ACL時代の2022年以来となる準々決勝進出を懸けた敵地での第2戦で、神戸が力尽きた。5日のホーム先勝で稼いだ2点のアドバンデージを吐き出し、延長に突入。同後半13分、光州のMFアサニの強烈なミドルはGK前川の頭上を超えて、ゴールに吸い込まれた。許してはいけない大逆転の3点目だった。
追い詰められた相手は強かった。第1戦は6バックも採用した守りの姿勢から一転、背水のホームでは攻めてきた。前半からボールを保持し、初戦とは打って変わって主導権を握った。
前川は再三の好守を見せたが、相手が上回った。前半18分には左サイドで与えたフリーキックのクロスから、先制された。後半40分には自陣のペナルティーエリア内での空中戦で競り合ったDF岩波の右手にボールが当たり、VARが介入してハンド判定に。不運なPKで2点目を許した。
神戸にとって、今大会はJリーグ3連覇と並ぶ最大目標。初のアジア王者は次シーズン以降に持ち越しとなり、吉田監督は「神戸らしさを出せなかったし、自分の責任だと思っている」と肩を落とした。
アウェーで悪夢の大逆転負けを喫したが、16日の湘南戦(レモンS)から、またJリーグでの戦いが始まる。開幕前から故障で戦列を離れていたFW宮代やMF井手口、一時離脱していたMF武藤らがピッチに戻り、戦力は整ってきている。
「敗戦のショックは大きいが、気持ちを切り替えて戦いたい」と指揮官。J1・3連覇を目指す王者に立ち止まっている時間はない。
◆アジア・チャンピオンズリーグ・エリート(ACLE) アジア・サッカー連盟が主催するアジアNo.1クラブを競う国際大会。前身のACLの方式が廃止され、2024~25年シーズンからACLE、ACL2、ACGLの三区分に分かれる新方式に移行した。東西地区各12クラブで1次リーグを戦い、8位以内が決勝トーナメントに進出。優勝チームはインターコンチネンタルカップとクラブW杯への道が開かれる。