J1神戸 次節にも連覇 追加タイム痛恨OGで勝ち星スルリも2位・広島負け3差 MF山口「前を向いてやるしか」

 「明治安田生命J1、東京V1-1神戸」(10日、味の素スタジアム)

 首位の神戸はDF山川哲史(27)の先制ゴールを守り切れず、東京Vと1-1で引き分けて勝ち点68とした。2位の広島は浦和に0-3で完敗し、3連敗で同65。次節にも神戸のリーグ2連覇が決まる。優勝の可能性は同63の町田まで、3チームに絞られた。次節は30日に神戸が柏と、町田が京都と対戦。12月1日に広島は札幌と顔を合わせる。

 痛恨のドローに、一度はみな肩を落とした。しかし、2位・広島が敗れたため勝ち点差が3に広がり、次節にもJ1連覇の可能性へと前進した。吉田監督は「最後(の失点)は自分も反省する面がある。切り替えてやるしかないし、勝ち続けるしかない」と表情を変えずに語った。

 ベテランの大迫と酒井が故障のためベンチを外れ、難しい試合の入りだった。しかし、前半7分に山川が2試合連発となる先制ゴール。後半途中からは、左膝の手術で戦列を離れていたMF山口が8試合ぶりに出場した。「思ったより状態はよかった」という主将の復帰で、一時は主導権を握ったかに見えた。

 しかし2点目が奪えないまま、後半追加タイムの46分に落とし穴が待っていた。東京VのFW山見のミドルをクリアしようとしたDFトゥーレルがオウンゴール。勝ち点3を目前で逃した。「僕のミスで同点になり、責任を感じている。ただ、下を向いている時間はない」と反省するトゥーレル。山口は「残り時間が少ない中で、中に入る選手もいればサイドに時間を使おうというベンチの声もあり、そこは徹底できていなかった気もする」と原因を分析した。

 リーグ戦は残り2試合。30日の柏戦(三協F柏)に勝てば、広島が試合を行う12月1日に優勝の可能性がある。山口は「あと2試合しかできないし、前を向いてやるしかない」と引き締めた。

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