なでしこジャパン パリ五輪決定 北朝鮮に2-1!2大会連続 主将・熊谷は涙「金メダル取ってきます」 2万人超の観衆に感謝

 後半、ゴールを決め長谷川(中央)らと喜ぶ藤野(左)=撮影・吉澤敬太
 パリ五輪行きを決め喜ぶなでしこジャパン
 前半、先制ゴールを決め喜ぶ高橋
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 「女子パリ五輪アジア最終予選、日本代表2-1北朝鮮代表」(28日、国立競技場)

 2大会連続6度目の五輪出場を目指す日本代表「なでしこジャパン」は、2-1で北朝鮮に勝利。サウジアラビアでの第1戦との2戦合計スコアで上回り、パリ五輪出場を決めた。日本は前半26分に高橋はなが先制点を挙げ、後半32分に藤野あおばが追加点。GK山下杏也加がゴールラインぎりぎりで相手のシュートをかき出す好守を見せるなど北朝鮮を1点に抑えた。なお、もう1試合はオーストラリアがウズベキスタンに10-0で勝ち、2試合合計13-0で3大会連続の五輪出場を決めた。

 チーム1番の元気印が、重苦しい空気を振り払った。値千金の先制ゴールを決めた高橋は両手を広げ、喜びを爆発させながら次々と寄ってくる仲間とハグ。ピッチ内外で苦しんだなでしこジャパンに、ようやく笑顔の“はな”が咲いた。

 0-0で迎えた前半26分だ。北川のFKを起点に左の上野が頭で折り返す。田中美のヘディングシュートはクロスバーに阻まれるも、こぼれ球を詰めた高橋が左足で押し込んだ。合宿中も大きな声を出してチームを盛り上げてきたムードメーカーは、「とにかく何が何でも押し込むぞと。どこに当たってもいいと思って押し込みました」と気迫のゴールを振り返った。後半32分には右サイドを突破した清水のクロスを藤野が頭で決めて、パリの切符をグイッと引き寄せた。

 第1戦は急きょ中立地のサウジアラビア・ジッダでの開催となり、海外組が何度も移動を強いられた。24日の試合では勝利を目指したが引き分け。帰国すると、ピッチ外で話題が起こった。第2戦のチケット販売状況が、試合前日の27日17時の時点で国立競技場アウェー側ゴール裏のチケット3000枚が完売していたのに対し、ホーム側は2044枚と劣勢。自国での試合にもかかわらず、アウェーのような雰囲気となることが想定された。

 それでも監督、選手がサポーターに来場を呼びかけ、試合当日の朝11時時点にはゴール裏の販売済み枚数が逆転。スタジアムでは北朝鮮の応援団に負けない「日本コール」が鳴り響いた。池田監督は「何よりも2万人超のお客さんが背中を押してくれた」と感謝を口にした。

 経験したことのない試練を乗り越え、たくましさを増したなでしこジャパン。主将としてチームを引っ張った熊谷は「正直、ホッとしています」と涙。ただ、ここがゴールではない。「パリで金メダルを取ってきます」と力強く宣言。次はパリで大輪の花を咲かせる。

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