「国際親善試合、Ｕ２４日本３－１Ｕ２４ホンジュラス」（１２日、ヨドコウ桜スタジアム）

　東京五輪男子日本代表は、北中米カリブ海予選２位のホンジュラス五輪代表を３－１で下した。代表メンバー決定後の初戦で、前半にＤＦ吉田麻也（３２）＝サンプドリア＝とＭＦ堂安律（２３）＝ＰＳＶアイントホーフェン＝がゴールを奪い、後半は１点を返されたものの堂安の追加点で突き放した。１７日には金メダル候補のスペイン代表と本番前最後の強化試合を行い、開会式前日の２２日に１次リーグ初戦の南アフリカ戦に臨む。

　五輪本番へ上々の試運転となった。半数近くを占める欧州組はオフ明けとあって、森保監督は試合勘やゲーム体力を取り戻すことに主眼を置いた。１１人まで許されていた交代選手を６人にとどめ「（体力が）きつい中でプレーしてもらった」とあえて負荷をかけた。

　前半は素早い攻守の切り替えが体現される理想的な展開だったが、疲労が噴出した後半は失速。１点差に迫られ苦境に立たされた。森保監督は「攻撃のクオリティー」を課題に挙げ、疲労時でもミスを減らしつつ相手ゴールに迫ることを求めた。それでも最終盤にはしたたかに追加点を奪い、主将の吉田は「ゲームの締め方は良かった」と総括した。

　初戦の南アフリカ戦まで１０日。「完成度は上げていかないといけないが、確実に前進できた」と、指揮官が確信に満ちた表情で語った。