【福西崇史 熱血EYE】国内組の高い競争意識が生んだ驚異の14点

 「W杯アジア2次予選、モンゴル0-14日本」(30日、フクダ電子アリーナ)

 日本はW杯予選最多の14得点を奪い、モンゴルに14-0で大勝した。F組首位の日本は5戦全勝の勝ち点15とし、次戦に勝てば最終予選進出が決まる。新型コロナウイルスの影響でW杯予選は2019年11月以来1年4カ月ぶり。MF南野拓実(26)=サウサンプトン=の先制弾を皮切りに、FW大迫勇也(30)=ブレーメン=が代表自身初のハットトリックを記録するなど得点を重ねた。アジア2次予選の残りは5月31日から6月15日に組ごとに集中開催され、F組の試合は日本で行われる予定となっている。

 ◇  ◇

 日本は試合終了の笛が鳴るまで、集中が切れなかった。格下相手とはいえ、7、8点ならともかく、14点はなかなか取れない。得点シーンのメモがノートに書ききれなくなったのは初めてだ。

 コロナ禍の試合で、交代枠が通常の3から5に増えたことも影響しただろう。それにしてもあとから出てくる選手のモチベーションが本当に高く、最後まで運動力も落ちなかった。チーム内に競争意識が働いていたし、特に目立っていたのは国内組の選手たちだ。

 先発の松原や小川はもちろん、途中出場の稲垣や古橋が貪欲にプレーした。昨年の日本代表は欧州組による欧州での活動しかなかった。国内組には限られた機会を生かしたいという強い思いが見て取れた。ゴールを決めて選手層の厚さを印象づけられたのは収穫だ。

 実際、調整は難しかったはずだ。コロナ対策で練習以外は海外組と国内組が別々に行動するなどの制約があった。それがピッチ上では一つになって、感謝の気持ちやプレーできる喜びを表現できたのは森保監督が望んだ通りだと思う。W杯2次予選の残りの試合、その先に向けても頼もしさを感じた一戦だった。(02年日韓、06年ドイツW杯日本代表=デイリースポーツ評論家・福西崇史)

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