「明治安田生命Ｊ１、Ｃ大阪２－０柏」（２７日、ヤンマースタジアム長居）

　Ｃ大阪は柏に２－０で快勝した。１５年ぶりにチームに復帰したＦＷ大久保嘉人（３８）が前半４２分に先制ゴールを奪い、自身の持つＪ１通算最多得点記録を１８６点に伸ばした。

　これがＪ１最多得点記録保持者の決定力だ。前半４２分、右サイドからのクロスに大久保が反応。頭で逆サイドに流し込むと、左隅のネットが揺れた。磐田時代の１９年１１月３０日以来のゴール。桜のユニホームをまとった３８歳が健在ぶりを示した。

　「それまでいい形で抜け出したり、何か点が入りそうな感じがあった。その瞬間に（右サイドの松田）陸からのいいボールが来た。それがどんぴしゃに入りました」

　自身も驚きのスタメンだった。キャンプ中の練習では主力組に入ることはなく、この日の起用も事前にクルピ監督から直接、説明はなかったという。

　「３日前ぐらいに、いきなり先発組に入って。自分でもまさかね。驚いた。メンバーに入ればいいなぐらいな感じだったんで」。しかし一方で「驚いたし、ここでやらないと後がない、っていう気持ちになりました」。覚悟を決めて、指揮官の期待に応えた。

　昨季はＪ２東京Ｖで無得点。今季１５年ぶりに古巣に復帰しＪ１通算２００得点を「今年絶対に取りたい」と誓った。いきなりの得点で目標へ残り１４としただけではない。守備ラインの裏に抜け出すタイミングは絶妙。得点の７分前には味方のスルーパスに反応して相手ＤＦのファウルを誘い、一発レッドで退場に追い込んだ。

　「ボールに触れれば、あとゴール前でボールが来ればできると自信は持っていました」と大久保。次は３月３日、かつて所属した王者・川崎戦。等々力でも満開の花を咲かせてみせる。