【ハリル氏解任会見3】日本らしいサッカーとは「しっかりボールをつなぐ」

 日本サッカー協会の田嶋幸三会長(60)が9日、都内のJFAハウスで会見を開き、日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督の解任を正式に発表した。今後に目指すべき日本のサッカー像について「しっかりボールをつないでいくこと」と語ったが、具体的な戦術については新監督に選んだ西野朗技術委員長(63)に一任するとした。以下、一問一答の要旨その3。

 -ハリルホジッチ前監督に抗告されることはないと考えているか。

 「そういう可能性は0ではないかもしれませんが、契約に基づき、誠意をもって対応していくつもりです」

 -チームを去るスタッフは。

 「コーチのジャッキー(・ボヌベー)さん、シリル(・モワンヌ)さん、GKコーチのルガ(エンヴェル・ルグシッチ)さんは契約を解除しました」

 -日本サッカーが目指すべき道は。

 「もちろん基本的な戦術、ベースは一緒だと思いますが、監督によってやり方が違うのは事実です。ハリルホジッチ監督がやろうとした早い攻撃というのがあったのも事実です。そういうことが必要なのも私たちは分かっているつもりです。ただ、できるかどうか、選手が全うできるかどうか、そういうものを踏まえながら、今までのW杯で通用したもの、しなかったもの、今のサッカーに合うもの、合わないもの、そういうものを分析してわれわれはチームをつくらないといけないと思っています」

 (続けて)「最近はやるサッカーに差がなくなってきているのは事実です。自分たちで判断し、監督の指示だけではなく、自分たちがその場その場で一番いい選択できる。そういうプレーを期待したいと思います。ベースには監督がやりたいサッカーが出てくると思いますが、木曜日(12日)に聞いていただきたい」

 -日本らしいサッカーとは。

 「しっかりボールをつないでいくということです。これは私の意見ですから、監督がどう思うかは木曜日に聞いていただきたい。私たちが世界のサッカーにアダプト(適応)していくことで、それが日本のサッカーになっていくと思っています」

 -協会としての責任をどう感じるか。

 「そのまま放置してやることで私の責任がなくなるか、そうではないと思います。日本サッカー協会の会長として日本のサッカーの発展を第一に考えないといけないと思っています。2カ月前であったにもかかわらず、このような選択をしなければならないのは、2カ月後のW杯の成績を、勝つ確率を数パーセントでも上げていきたいということなんです。監督が替わって急に『決勝まで行くぞ』っていう(ように)ドラスティックに変わるわけではない。それは一番、私も分かっています」

 (続けて)「ただ、むざむざとそれ(敗れていく様子)を見ているわけにはいかなかったということです。この状況を打破するために、監督を交代するしかない。こういう決断をしたということです」

 -西野氏に監督就任を伝えたのはいつか。

 「打診をしたのは先週の前半です。名古屋で会いました。その後、金曜の夜も会って話をしています。その中で、西野さんは慎重な方なので、いろんなことを考えた上で結論を出してくれました。最終的にはハリルホジッチさんに(解任を)言った後と決めていたので、最終的に言ったのは土曜日(7日)の後です」

 -4年間を考えると代表監督は3人目になる。技術委員長も替わった。継続性は。

 「会長が替わるのは2年の任期ごとに可能性があるわけで。自然なものだと思っています。技術委員長も替わってきているのも事実ですが、基本的な流れは変えてはいけない部分があると思っています。育成の部分や指導者養成の部分、そこの部分はしっかりと過去を踏襲し、今も日本のスタイルを築き上げていると思います。もちろんいい方向に改善していくっていうのは当然必要であって、これからも実行していきます。人が替わろうと、替わらなかろうと実行していかなきゃいけないと思っています。ただ、頻繁に替わるのがいいことかというと必ずしもそうではないとは思います。ただ、事情があったりしますから、一概にそれがすべてダメだとも言えないと思っています」

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