神戸、悲願Vへ初の開幕3連勝!震災経験したチーム同士「感謝してプレー」

 「明治安田生命J1、仙台0-2神戸」(11日、ユアテックスタジアム仙台)

 復興応援試合として仙台で開催された仙台と神戸の全勝対決は神戸が2-0で勝利し、チーム初の開幕3連勝で首位に立った。後半1分にMF大森晃太郎のゴールで先制。さらに同6分にMF藤田直之が加点し、守備陣も無失点に抑えた。磐田はMF中村俊が移籍後初ゴールを決め、大宮に2-1で競り勝った。MF清武がJ復帰後初出場したC大阪は1-1で札幌と引き分けた。

 いつもと違う空気が、漂っていた。特別なテーマのある戦いだった。あれから6度目の3・11。ともに震災の痛みを知るチーム同士の戦い。神戸のネルシーニョ監督は、両者に賛辞を送った。

 「きょうで6年経つ。この2クラブにとって、特別な意義のある試合。お互いの街が当時の悲しみを知るが、悲しみを背負うことは必要ではない。両チームとも、戦う姿勢を見せた。意図通りのいい試合ができた」。

 試合が動いたのは後半開始早々だった。神戸はMFウエスクレイの投入がはまった。前線にボールが収まるようになり、後半1分、G大阪から新加入した大森の移籍後初ゴールで先制。今季無失点だった仙台のゴールをこじ開けると、同6分に藤田のゴールで一気に突き放した。

 「3試合とも難しいゲームだった。そこをモノにするのが強いチームだと思う」と藤田。「本当にいい出だし。ネルシーニョ監督になって、しっかり戦術が浸透している」とチーム初の開幕3連勝に手応え十分だ。

 無失点に貢献したDF渡部は指揮官から植え付けられた全員の共通する思いを代弁する。「神戸が先頭に立つという気持ちでやらないといけない。苦しい時間でもタイトルを取るということを忘れてはいけない」。頂点を見据えての戦いに挑んでいる。

 渡部は昨季、仙台に在籍していた。複雑な思いで、かつてのホームに敵として立った。「いろんな感情があった。3・11にサッカーができることに感謝してプレーしようと思った」。悲願のVへ。大きなテーマのある一戦を制して、神戸がひと回り、強く、大きくなった。

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