浦和赤っ恥…最速降格の札幌に負けた

 「J1、浦和1-2札幌」(6日、埼玉)

 3位の浦和が、すでにJ2降格が決まっている最下位・札幌に1‐2でまさかの敗戦を喫した。横浜Mと無得点で引き分けた首位・広島との勝ち点差は6に広がり、06年以来のリーグ優勝に黄信号がともった。2位仙台はG大阪を2‐1で下し、首位との勝ち点差を3に縮めた。清水は磐田との「静岡ダービー」を1‐0で制し、磐田と入れ替わって4位に浮上。柏は川崎を1‐0で下し、6位に上がった。

 ホームスタンドは静まりかえっていた。FW原口はぼう然と立ちつくした。狂喜する札幌サポーターの声援が埼玉スタジアムにこだました。札幌MF古田に先に2点を許し、反撃はMF梅崎の1点どまり。負けてはならない試合を落とした。

 相手は先発に19歳の若手を3人も起用する来季を見据えた布陣で、アウェーでは今季14戦全敗だった。しかもJ1での札幌戦の黒星は98年以来、14年ぶり。屈辱だらけの敗戦となってしまった。

 ひときわ敗戦の責任を痛感していたのが1トップで先発した原口だった。前節柏戦で前半27分での交代を命じられた際にベンチ前で怒りをあらわにする“造反劇”を演じたが、ペトロビッチ監督は原口を使った。

 無得点に終わり、「普通の監督なら使わないかも。ミシャ(監督の愛称)の気持ちに応えたかった」と言葉を絞り出した。前半33分に相手GKと2対1という決定機を迎えたが、MFマルシオリシャルデスのパスに「オフサイドかと思った」と反応できずノーゴール。流れを失った。

 柏戦翌日の9月30日に監督と話し合い、深く反省して臨んだ試合。原口は「僕の力のなさ。今日は応えられなかったけど、最後まで優勝をあきらめてはいけない」と前を向いた。残り6戦で首位広島との勝ち点差は「6」。得失点差を考えると逆転優勝は厳しいが、最後まで戦い抜く。

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