香川、鮮烈“合格”マンUデビュー

 「イングランドリーグ、エバートン1‐0マンチェスターU」(20日、リバプール)

 サッカーのイングランド・プレミアリーグは20日、英国のリバプールで1試合を行い、マンチェスター・ユナイテッドに加入した日本代表MF香川真司(23)がアウェーでのエバートン戦でリーグデビューを果たした。香川はトップ下でフル出場し、イングランド代表のエース、FWウェイン・ルーニーらへのスルーパスやワンタッチのパスで何度か好機を演出。ゴールには結びつかず、0‐1で敗れたものの、存在感を示した。

 鮮烈なデビューだった。ルーニーを、MFウェルベックを走らせた。マンチェスター・ユナイテッドの攻撃をけん引したのは、紛れもなく香川。急所を突くパスを通し、時にシュートを試みた。開幕戦でフル出場を果たし、初めてのプレミアリーグで輝きを放った。

 ファーガソン監督の期待を一身に背負った。2シーズンぶりの優勝を狙うマンチェスター・ユナイテッドは、1トップの後ろに攻撃的MFを置く、昨季はあまり見られなかった布陣を採用。それは「勝負したい」とこだわっていた香川を生かすためでもあった。

 見せ場は前半8分にやってきた。ルーニーに縦パスを送り、折り返しに走り込んだ。同38分には、鋭いスルーパスでウェルベックのシュートを引き出す。チームがつくった好機の大半に絡んだ。

 後半12分に失点後、指揮官は新戦力で昨季のリーグ得点王、MFファンペルシーを同23分に投入。すると、ルーニーと、サイドのファンペルシーらが流動的にポジションを変えた。それでも、香川はトップ下から動かさなかった。

 チームは04年以来となる開幕戦黒星を喫した。それでも、名将は「本当にいいサッカーをした。優れた連係プレーを見せられた」と、香川を軸とした攻撃陣をたたえた。そして、23歳の日本代表MFについて、エバートンのモイズ監督も「いい選手だ」と、高く評価した。

 試合後、香川は顔をゆがめて、盛んに頭をかいた。テレビ局の取材に「大事な戦いで結果がついてこなくて悔しい」と嘆いた。そして「負けたことにものすごく責任を感じる。きょうの悔しさを忘れずに、次に向けて頑張りたい」と、反省の言葉を並べた。

 開幕前の親善試合全6試合に出場しただけに、周囲とのコンビネーションは悪くない。各国の代表が顔を並べる中、力を示しながら、得点に結びつかなかったことで苦い思いも味わった初戦。イングランドでの挑戦は、ここから始まる。

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