中谷潤人、井上尚弥戦の前哨戦へ警戒心「組み立ててきたもの一発で崩される可能性も」前夜に井上と対談実現も自然体「盛り上がるのはわかるが」

 対戦相手のセバスチャン・ヘルナンデス(右)と向かい合った中谷潤人
 スーパーバンタム級初戦を控え、記者会見する中谷潤人(共同)
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 「ボクシング・12回戦」(27日、リヤド)

 サウジアラビアで開催される世界戦興行の大会前会見が25日、リヤドの特設会場で行われた。セミファイナルで、スーパーバンタム級での初戦に臨む世界3階級制覇王者の中谷潤人(27)=M・T=は、WBC同級9位セバスチャン・ヘルナンデス(25)=メキシコ=との一戦に向けて「しっかり準備してきた。27日に発揮する準備はできている」と静かに闘志を燃やし、「あとは体重をコントロールするだけ。(減量に余裕がある分)エネルギーにあふれて調整できる」と手応えを示した。

 バンタム級では6月に念願の2団体王座統一を果たし、思い残すことなくモンスターが待つスーパーバンタム級に転向。さらに、初めて井上と同じ興行に参戦し、来年5月に計画されている東京ドーム決戦に向けた最終テストに臨む。

 減量苦からまた一つ解き放たれ、パワー、スピードには磨きが掛かる一方、相手のパワーも増す。20勝(18KO)と高い決定率を誇るヘルナンデスについて「相手はパンチもあるし、僕が組み立ててきたものを一発で崩される可能性が大いにある」と最大限に警戒した上で、「今回相手に対して(練習で)やってきたことを試す。27日はそれが本当にできるのかをテストして、どれだけ自分ができるか、相手がどれくらいの耐久力かも勉強したい」と、来春への前哨戦のテーマを明確にした。

 パウンド・フォー・パウンド(PFP=階級を超えた最強ランキング)上位同士の井上とのドリームマッチプランは海外でも大きく注目されており、そろい踏みの今大会も事前イベントからそれに関する質問が集中。前夜は米リング誌のインタビュー企画で井上との対談も組まれたが、中谷は「(今は)自分自身しか味わえない時間を楽しんでいる」と受け止めつつ、「(大会の)プロモーションとしては盛り上がるのはわかっているが、自分は(今は)ヘルナンデス選手に対して調整しているので。あまり構えず、いつも通り普通にやっている」と足元を見つめた。

 最新のPFPでは自己最高の6位に浮上し、世界での注目度も増している。戦うステージは着実に大きくなっているが、「やることは変わらない。評価をどんどん上げていくことはプロボクサーとして変わらずやっていく」と自然体で構えた。

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