「紆余曲折」矢吹正道、世界戦異例の“安価”落札騒動乗り越え12・27愛知で初防衛戦「剥奪されるかと」亀田興毅氏「ファイトマネーは世界戦基準」

 12・27愛知で世界戦を行うIBF世界フライ級王者の矢吹正道(左)と指名挑戦者フェリックス・アルバラード(モニター内)。中央は興行主催者の亀田興毅ファウンダー
 12・27愛知で初防衛戦を行うIBF世界フライ級王者の矢吹正道
 12・27愛知で世界戦が発表されたIBF世界フライ級王者の矢吹正道(左)と指名挑戦者フェリックス・アルバラード
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 ボクシング元世界3階級制覇王者の亀田興毅氏(38)がファウンダーを務める「SAIKOU×LUSH」が31日、都内で会見を開き、次回興行として12月27日に愛知県国際展示場でIBF世界フライ級王者の矢吹正道(33)=緑=が、指名挑戦者で同級1位のフェリックス・アルバラード(36)=ニカラグア=と初防衛戦を行うことを発表した。

 矢吹は3月29日、IBF世界ライトフライ級王座を保持したまま同フライ級王者アンヘル・アヤラ(メキシコ)に挑戦し、12回TKO勝ち。日本男子初の世界2階級同時制覇を成し遂げ、4月にライトフライ級王座を返上していた。

 9カ月ぶりの試合となる矢吹は「本当は10月にやる予定もあったが、紆余(うよ)曲折もあった。国内で(地元の)名古屋でやるのはありがたい」と実感を込め、「(相手は)すごくアグレッシブで、キャリアもあって強い選手。ここ最近では一番苦戦するんじゃないか」と警戒。「好戦的な相手なのでKOで終わるかなと思う。自分がしっかり勝っていいところを見せたい」と意気込んだ。

 矢吹の世界戦をめぐっては一時、アルバラードを手がけるMPプロモーションが3万ドル(約442万円)で興行権を落札したという海外報道もあった。それによれば、ファイトマネーは王者・矢吹が1万9500ドル(約287万円)、挑戦者が1万500ドル(約155万円)で、破格の安さであることが騒動となっていた。

 矢吹は「自分が知っている話と全然違うので全く気にしてなかったが、(経緯を)イチから説明すると大問題になっちゃうので」と苦笑い。正式に試合が決まるまでは動揺もあったといい、「変な話、(王座)返上とか剥奪されるんじゃないかというのもあったので、そこはさすがに避けないといけない。(でも)外国でやらされるより、日本でやりたかった」。そこで自らLUSHの会長に「愛知でやりましょうよ」と直談判し、二つ返事でGOサインをもらったという。

 最終的に興行権を買い取ったという亀田興毅ファウンダーは「今回ファイトマネーは(報道で)出ている金額より全然払っている」と断言。「矢吹君に対してもSAIKOU×LUSHの世界戦の基準で払ってます」と説明した。フライ級王者として初防衛戦となる矢吹に対しては、「強い相手なので激しい試合になると思うが、矢吹選手も最近の試合を見ていると力強さを増しているのでクリアしてくれると思う。この先、他団体との統一戦や、3階級制覇も見据えていってもらいたい」と期待を込めた。

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