須藤元気氏がK-1新プロデューサーに電撃就任「今のK-1ぶち壊す」ボブ・サップら活躍の“原点回帰”示唆 RIZINとの対抗戦プランも
K-1は3日、都内で緊急会見を開き、元格闘家で政治家の須藤元気氏(47)が新たにプロデューサーに就任することを電撃発表した。現職の宮田充プロデューサーは退任し、同日付で新体制が始動する。須藤氏は総合格闘家として活躍したが、K-1のリングでも立ち技ルールでトリッキーなファイトで沸かせ、2003年には魔裟斗との名勝負も展開した。19年からは政治家として活動していたが、今夏の参院選では落選していた。
和装で会見に臨んだ須藤氏は「私がやるべきことは今あるK-1をぶち壊し、新しい風を吹かせること。私がやっていた頃(にあって)、今のK-1に必要なのはワクワク感や高揚感、あと格闘技に対する幻想だと思っている。私も格闘技界を離れて長く、浦島太郎みたいな部分もあるが、そういった(原点回帰的な)着眼点は必要かなと。ベストを尽くしてK-1、日本の格闘技を盛り上げていきたい」と所信表明を行った。
革新に向けての具体策として、須藤氏はカンペも見ずに“演説”を行った。まずは1大会の試合数を少なくする考えを明かし、「昨年K-1のアンバサダーに就任したが、試合数の多さに疲れた」と率直な感想を吐露。「終わった後に余韻に浸ってもらうには、試合数を少なくしたい」と語った。
さらに、他団体出場を禁じるなどの今の契約形態の緩和を示唆し、「世界で戦えるようなK-1をつくりたい。出たい選手が出られるオープンな契約形態にしたい」と須藤氏。また、来年には日本人トーナメントを開催する意向を明かし、「私の現役の頃は、団体の壁を越えたドキドキ感があった。格闘技界を全体で盛り上げていく形態を取りたい。世界で戦える選手を育てるには日本人トーナメントは欠かせない」と語った。
さらに、団体を活性化させるには多様なキャラクターが必要だといい、「試合数が多いせいもあるが、(現在は)選手の個性が見えてきてない。かつてあったモンスター路線ももう一回やりたい」と、ボブ・サップ(米国)らが活躍した時代を懐古。「昔K-1が立ち上がったときはめちゃくちゃだったが面白かった。王道がありながらも、なんじゃこれというマッチメイクも入れていきたい」と青写真を描いた。
さらに、今は立ち技とMMA(HERO’Sルール)が混在している大会運営について「立ち技は立ち技、寝技(MMA)は寝技で分けた方がいい」と主張。MMAルールのHERO’Sは独立した大会として開催する意向を明かし、「RIZINさんとの対抗戦ができたり、そういう展開も考えていきたい」とぶち上げた。




