吉兆効果?藤田健児、会心5回KOでV3「家にクモ出てこういう運命に」歓喜リング上で冗舌も控室では反省「世界狙うなら…」
「ボクシング・WBOアジアパシフィック・フェザー級タイトルマッチ」(5日、後楽園ホール)
王者・藤田健児(31)=帝拳=は、韓国王者のシム・ハノク(30)=韓国=の挑戦を受け、5回58秒KO勝ちした。3度目の防衛に成功し、プロ戦績9勝(5KO)と無敗を継続。サウスポー対決で、接近戦から猛攻を仕掛けてくる相手に応戦しつつ、3回は左カウンターでダウンを奪取。5回には鋭い右ボディーを効かせてダウンを奪うと、さらに追撃の右ボディーで倒して10カウントとなった。会心のKO劇に、こん身のガッツポーズを見せた。
リング上でのインタビューでは第一声で「3日前に家の壁にクモが出てきたんですよ。クモは神の象徴(縁起がいい)っていうじゃないですか?でも妻は虫が嫌いなので逃がそうとしたが、今日の朝まで逃がさないでって言って家で飼っていたら、こういう運命になりました」と珍エピソードを披露して笑いを誘いつつ、「相手も気持ちが強い選手だったので引けないと、情熱的な試合をしたいと打ち合った結果こういう試合になったのでよかった。いい勝ち方ができたので(自分は)めっちゃしゃべりますね(笑)」と歓喜。今後は世界挑戦も見据え、「もっと上位ランカーと戦って、こういう勝ち方ができれば僕はもっと強くなれる」とうなずいた。
控室では「率直にいいKOはできた。(今までは)倒しきる力がなかったので、そこだけはよかった。KOは今までストップ(TKO)で、それがコンプレックスだったので払拭できた喜びがある」と実感を込めつつ、陣営とも話をした上で冷静さを取り戻した様子。「世界を狙うなら、(今回のような)面白い試合をする相手じゃない。もう少し圧倒的に勝たないといけない」と反省も口にし、「波がありすぎるので、安定した選手になりたい」と課題を挙げた。